本日の一品

コンパクトタイプのMASTERマウスは家でも持ち出しても便利、Logicool MX Anywhere 3

 テレワークという言葉が急に一般的になってから早半年以上が経過して、相変わらず筆者も出社しない勤務態勢が続いている。さすがにずっと家にいるのはつらいのでたまに喫茶店やファミレスに行ったり、カラオケボックスやビジネスホテルのテレワークプランを利用したりして気分転換を計っている。

カフェで使っても邪魔にならないサイズ

 外で仕事をする場合は、だいたいタッチパッドで用事は足りるのだが、どうしても譲れないのがCAD作業で、これはマウスでないと仕事がはかどらない。そのためLogicoolのM555bというBluetoothマウスを用意しているが、デスクトップで使っているM500(これもLogicool)と操作性が違うのが気になってしまっていた。

 そこで2020年10月末に発売になったLogicool MX Anywhere 3を導入して、デスクトップとノートパソコンのマウスを共通化してみよう、というのが今回のチャレンジだ。Windows10とmacOS 10.14で使いたいので、購入したのはfor Macではないモデルだ。for MacだとLogicool UnifyingというUSBドングルが同梱されず、それでいて販売価格は同じなので選ぶ候補にはならなかった。Unifyingドングルをデスクトップに挿してノートパソコンではBluetoothで使おうと考えたわけだ。

 実際に使ってみる前にパッケージについて書いておきたい。Logicoolのマウスのパッケージといえば一昔前は透明プラスチックを熱溶着してあって、手で開けられないどころかカッターでもハサミでも怪我をしそうで非常に扱いづらいものだったという記憶があるのだが、この製品のパッケージは封をしている透明シールすら手ではがせるようになっていて非常に好印象だった。さすが高いだけはある。

パッケージ表裏。赤丸で囲んだ部分のフィルムに糊が付いておらず、手ではがすことができるようになっていた
裏面に技適などのマークがあった。最下部にあるのが接続先切り替えボタン
充電端子はUSB Type-C。ケーブルをつないでも有線マウスとして認識されることはなかった

 UnifyingドングルをmacOS Mojave(10.14)に挿したところ、そのままではMX Anywhere3を認識しなかったのでUnifyingのドライバをインストールした。Logicoolのサイトでは10.14の選択肢がなかったので、10.13用のバージョン1.3.375をダウンロードしてインストールしたところ、無事マウスを認識した。Bluetooth接続と違ってペアリングが不要なのは楽でいい。

 また、WindowsマシンにUnifyingドングルを挿した場合は何もインストールせずにマウスを使う事ができた。ドライバーソフトも用意されているが、最新版の日付が2010年なので、特にインストールしなくて済むならそのままでよさそうだ。

 iPadOS 14のiPadでもBluetoothでペアリングして使うことができた。3台までペアリングできるので複数台で使い回すにも便利だ。なお、Unifyingドングルを使ってもペアリング台数を増やせるわけではなく、UnifyingとBluetooth合計で3台までだった。

iPadOS 14.2をインストールしたiPad 第8世代とペアリングしたところ。真ん中のグレーの丸がマウスポインタ

 筆者はKVMスイッチ(キーボード切り替え機)を使ってMacとWindowsの2台を切り替えてキーボードとマウスを共有しているが、Unifyingドングルを使って問題なく切り替えて使えた。ただしKVMスイッチのマウス用USBコネクターでは4つ目以降のボタンが認識されなかったので、それとは別にある一般的な機器用のUSBコネクターに挿している。これだとKVMスイッチのマウスエミュレーションは効かないので切り替えるたびにUSBの抜き差しが発生しているが、特に問題なく使えている。

 また、Logicool Flowも使ってみた。片方Unifyingドングル、片方Bluetoothでも使えるし、MacとWindowsでも使えるのは面白い。切り替わるとマウスのペアリングが切り替わるので操作時に遅延が気になることはなさそうだ。ただ筆者はキーボードはLogicool製品ではないため切り替わらず、面白いけど使い道はあまりないなという印象だ。

Flowの設定画面。UnifyingドングルでつないだMacから他のMacに移動できず困ったが、Macを再起動したら移動できるようになった

 マウスそのものはさすがのMXシリーズだけあって、とてもできが良く、特にホイールの感触が良い。ホイールをゆっくり回している間はクリック感のあるいつものLogicoolのマウスホイールで、そのままホイールをはじくとクリック感がなくなって高速にスクロールさせることができる。両方の行き来にボタンを押す必要がないので、これに慣れるとほかのマウスを使った時に違和感を感じるくらいだ。さらにクリック感の強さもLogicool Optionsというソフトで変えることができる。

 ちょっと気になっているのが、筆者の使い方だと右側面の下側の角が立っている部分に小指が当たってしまい、使っているとだんだん痛くなってくることだろうか。ここはゴムシートでも貼って角を丸めようと考えている。

小指が当たって痛い部分

 1万円を超える値段に少し躊躇はしたものの、Windows、Mac、iPadといろいろな場面で使えることを考えると3で割って3500円と考えてもいいのではないだろうか。特にホイールは新たな世界に突入した感がある。複数台で使いたい人にはぜひお勧めしたい。

製品名発売元実売価格
ロジクール MX ANYWHERE 3 ワイヤレス モバイルマウスロジクール1万0700円