本日の一品

ノートPCの充電にも対応、60W対応ながら最小クラスのUSB PD充電器

USB Type-Cケーブルは付属せず簡素なパッケージ

 最近のUSB PD充電器の低価格化は凄まじい。最大60Wの出力に対応した製品が、いまや4000円前後で入手できるほどだ。窒化ガリウム(GaN)の採用による小型化も進み、従来とは比較にならないほどコンパクトな製品も増えてきた。

 今回紹介するiCleverの「IC-WD11」は、そんなGaNを採用したUSB PD充電器だ。1ポートながら最大出力61Wを実現しており、多くのノートパソコンでフルスピードでの充電が行える。

本体。60W対応の1ポート充電器としては最小クラス
プラグは折りたたみが可能
幅高さともに約5cmというコンパクトさ

 ボディは縦横ともに約5cmという、60W対応の1ポートのモデルとしては最小クラスで、既存のACアダプターと交換するのにはもってこいだ。ここまでサイズが小さければ、常時バッグの中に忍ばせておけるので、ノートパソコンのACアダプターに代えて持ち歩く用途だけでなく、タブレットや、また(ややオーバースペックだが)スマホでの利用にも適する。

iPad ProやiPhone 11 Pro付属の18W充電器(手前)とのサイズ比較
高さと奥行きの比較。本製品はプラグが折りたためるため奥行きは有利だ
Type-Cケーブルは最大3A対応の製品で十分だ

 また60W対応でありながら3000円台半ばで買えるのも魅力だ。ほぼ同スペックの他社製品が4000円をわずかに切った価格なのに対し、本製品は3599円、セール時には3000円を切って販売された実績もあり、コストパフォーマンスは抜群。ケーブルは付属しないが、60Wであれば組み合わせるUSB Type-Cケーブルは3A対応で充分なので、100円ショップでも入手できる。

 唯一気になるのが、電圧5Vの時の電流が、仕様上は3Aとされつつも、製品によっては2.4Aになると注釈に書かれており、実際に試した限りでは3Aになるケースが確認できなかったことだ。テスターを使って測定しても、接続直後にデバイスに通知する時点ですでに2.4Aになっており、USB PDの規格に厳密に準拠していない気持ち悪さはややある。

底面のPDO表記。5V/3Aとの記載があるがホームページには例外がある旨記されている
テスタでの計測結果。5V/2.4Aとなっているのが分かる

 この5V時の電圧は他社も似た仕様であることが多く、本製品だけの問題ではないのだが、USB PDの規格に完全準拠した製品を求める場合は、USB IFの認証マークが表示された製品を探した方がよいかもしれない。その点を除いては、外見はマットなホワイトで高級感があり、プラグは折りたたみ式で可搬性も高いとあって、十分におすすめできる製品だ。

製品名発売元実売価格
IC-WD11iClever3599円(税込)
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