本日の一品
「OK, Google」が使えて目覚まし時計代わりになるスマートスピーカー「Lenovo Smart Clock」
2019年8月20日 06:00
スマートスピーカーが一気に画面付きのスマートディスプレイにシフトしているようだ。これまでGoogle HomeとAmazon Alexaが対応機器数で競い合っている状態だったが、ここ最近はGoogle Nest HubとAmazon Echo Show 5が安価な画面付きで競っている状況だ。
しかし、Google Nest Hubのほうが値段が高く、価格でAmazon Echo Show 5に流れてAmazon陣営に……と流れそうになった筆者だったが、Googleも捨てがたいと思っていたところに登場したのはGoogle アシスタント搭載の「Lenovo Smart Clock」だ。価格は1万円を切る9828円で、画面はAmazon Echo Show 5よりも小さい4インチサイズだが、その小ささが良さそうにも見える。
早速、Lenovo Smart Clockを使いはじめたところ、名前の通り画面付きスマートスピーカーというよりはスマートクロックと呼ぶべきであることを実感した。Lenovo Smart Clockの画面では動画再生などはできないことは知っていたが、動作は画面なしのGoogle Homeに近い。
画面が小さいといっても、決して使いにくいわけではなく、あくまで使い分けだろう。リビングで多機能な表示装置のモニターを兼ねたスマートスピーカーではなく、ベッドサイドに置くようなスピーカーという立ち位置だ。現在時刻とともに簡単な予定の確認や天気予報などを画面で確認するような使い方に向いている。
機能面ではGoogleのスマートスピーカーと基本的に共通だ。設定もGoogle Homeアプリを使って行い、レノボの設定アプリというものもない。ルーティンなどの設定もレノボ独自の設定がされているわけでもない。本体の画面設定など本体から呼び出して設定する、画面のデザインや表示設定がオリジナルになっているようだ。
形状は、奥行きが長いカタチとなっており、安定志向のもの。目覚まし時計は寝ぼけた主人に理不尽に叩かれたりするものだが、平べったく倒れにくい形状は目覚まし用途にはぴったり。ボディ表面も画面以外は布張りで手触りも良好だ。
音質も悪くないもので、Googleのスマートスピーカーが標準で持っているスリープサウンドを再生する場合も心地よい音質を確保している。デフォルトで設定される「田舎の夜」では虫の声が破綻なく聞こえ、そのほかの環境音もいやな印象になるものはなかった。
また、画面付きであっても機能面では画面なしに近いため、たとえばお店の検索も、店の候補を情報を画面して選ばせるGoogle Nest Hubに対して、Lenovo Smart Clockでは画面なしのGoogle Homeと同じように近いお店から順にお店の情報を読み上げる。どちらがよいかはそのときどきで異なるが、お店の概要が画面表示されたあとに選択しなければならないGoogle Nest Hubが常に便利とは言えないだろう。
画面付きなのに残念な点は、発話した内容が画面表示されないこと。Google Nest Hubは喋って認識された文字が画面に表示されるため、自分の発音が正しく理解されたかどうかが確認しやすく、スマートスピーカーの返答が何に対してであるかもわかりやすい。
結局のところ、Lenovo Smart Clockは画面なしのスマートスピーカーに簡易的に画面がついて便利に使えるモノと捉えるほうがよく、画面付きのスマートスピーカーのGoogle Nest Hubとは違うモノだ。
Google Nest HubとLenovo Smart Clockは似た製品のように見えるが、ダイニングキッチンに設置するなら画面で多彩な情報を表示できるGoogle Nest Hub、寝室では多機能目覚まし時計とも言えるLenovo Smart Clockというように、用途に応じた棲み分けが可能だろう。
製品名 | 販売元 | 購入価格 |
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Lenovo Smart Clock | レノボ・ジャパン | 9828円 |