本日の一品

タテ・ヨコ両置きに無理なく対応、Belkinのワイヤレス充電スタンド

 今回紹介するベルキンの「BOOST↑UP ワイヤレス充電スタンド」は、Qi規格に対応したワイヤレス充電器だ。最大10Wの電力供給に対応しており、iPhone(7.5W)や一部のAndroid(10W)で、ワイヤレスでの高速充電が行える。

製品本体。パッド部を左右のフレームで挟んだ独特のデザイン
製品パッケージ。今回はAmazon限定モデル(F7U052JABLK-A)を購入した

 ワイヤレス充電器は、スタンドタイプと平置きタイプの2種類に大別されるが、どちらもコンパクト化が進んでおり、スマホを置くと本体が隠れて見えなくなるほど小さい製品もある。その点、本製品は非常にサイズが大きく、存在感もかなりのものだ。サイズだけ見ると、あまり積極的に選ぶ要素はない。

USB給電ではなく専用のACアダプタが付属する
横から見たところ。角度の調整はできない
ケーブルは背面中央に挿す

 もっとも、この製品には、他のスタンドタイプの製品にはない大きなメリットがある。それは、スマホを縦向きだけではなく、横向きに置けることだ。

 スタンドタイプのワイヤレス充電器の多くは、縦向きでの充電にしか対応できない。縦横両対応とされている製品でも、実際に使ってみると位置合わせが非常にシビアで、実質的に使えないこともしばしばだ。特に小柄なスマホではこの傾向が強く、横置きにして動画鑑賞のスタンドとしても使いたかったのに、試してみたところまったくダメという場合もある。

iPhone XS Max設置時(縦置き)。安定感は高く、また厚みのあるケースでも安定して置ける
iPhone XS Max設置時(横置き)。フレームに乗せることで位置合わせが不要になる。やや持ち上がる形になるので動画鑑賞にも適する

 上記はおもにコイルがひとつしか内蔵されていない製品に起こるケースで、ほかにはコイルを複数内蔵することで位置合わせの手間軽減をはかったり、スマホの向きに合わせてパッド部分をスライドさせられる製品もあるが、前者はコスト面で、後者は手間がそれぞれネックとなる。各社さまざまな工夫をしているが、これという決め手がなかなかないのが現状だ。

 その点、本製品は、本体両側のフレーム部分にスマホを横向きに載せることで、スマホをやや高い位置に置くことができ、結果としてスマホ背面とパッド部が、縦置き時とほぼ同じ位置で接するようになる。そのため縦でも横でも、細かな位置合わせを行うことなく、充電が行える。高さがやや持ち上がる格好になるので、動画鑑賞における見やすさという点でもプラスだ。

充電ステータスを示すLEDは、縦置きでも横置きでも隠れないように2箇所に配置されている

 ボディサイズは大柄とは言え、iPhone XS Maxのサイズであれば、左右に多少隙間が出る程度でそれほど違和感はなく、むしろ安定感がある。強いて挙げれば、スマホを置かない時にデスク上でかなりの存在感があるのがウィークポイントだが、ここまで述べてきたメリットで十分に相殺できるレベルだと感じる。

 価格は8000円台、今回紹介しているAmazon限定モデルも7000円台と、Qi充電器としてはややお高い部類に入るが、ここまで見てきた機能性の高さと、Belkinというブランドの信頼感で、じゅうぶんにモトが取れると感じられる一品だ。Qi充電器は安価で粗悪な製品も多いので、きちんと使えるか不安な製品を買うくらいなら、こうした製品をチョイスするのもよいのではないだろうか。

製品名発売元実売価格
BOOST↑UP ワイヤレス充電スタンドBelkin7749円