てっぱんアプリ！
データ通信量が節約できるブラウザ「Opera Mini」の実力
（2014/8/1 06:00）
スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します！
アプリ名： Opera Mini モバイル Web ブラウザ
開発者： Opera Software ASA
価格： 無料
対応OS： iOS 7.0 以降、Android 1.5 以上
カテゴリ： ツール
データ通信の上限や速度を抑えることで、リーズナブルな料金を実現しているSIMサービスが続々と登場している。キャリア各社も段階的なデータ通信プランをオプション設定し、より自分の使い方に合ったサービスを選べるようになってきた。そこで考えたいのが、少ない通信でいかにネットを使うか。Webブラウザー「Opera Mini」にはデータ圧縮機能があり、うまく活用すれば節約できそうだ。果たしてどれくらい変わるのか。
データ量を“最大90％削減する”Webブラウザー
「Opera Mini」は、Google Chromeより圧倒的に長い歴史を誇るWebブラウザー「Opera」シリーズのうち、スマートフォンに最適化されたバージョンだ。これとは別に「Android 用 Opera ブラウザ」というアプリもリリースされているが、「Opera Mini」はそれよりも機能を限定し、少ないリソースで動作するよう設計されている。
「Opera Mini」の一番の特徴は、Webコンテンツのデータ量を“最大90％削減する”というデータ圧縮の機能。アクセスしたWebサイトのデータをいったんサーバー上で圧縮処理し、それから端末で受信することで、少ない通信量で閲覧できる仕組みになっている。
データ圧縮機能の効果を計測！
このデータ圧縮機能によってどのくらい通信量が変わるのだろうか。試しにスマートフォン版のケータイ Watchにアクセスし、サイトTOPページと7月30日更新の記事15本をきっちり読み込ませ、実際の通信量を確かめてみた。
比較までに、Android標準の「ブラウザ」と「Chrome」も同じように操作し、通信量をチェック。標準ブラウザとChromeが備えるコンテンツの先読み機能はオフにしている。通信量の計測には「通信量モニター[パケットモニタ]」を使用した。
効果的に圧縮している「Opera Mini」。標準ブラウザは厳しい結果に
結果のグラフを見てわかる通り、「Opera Mini」が最も通信量が少ない結果となった。Chromeもかなり健闘しているけれど、これはChrome自体もデータ圧縮の機能を備えているから。「Opera Mini」ほどではないものの、それでも最低限の節約は実現できていると言える。
一方、標準ブラウザは、Chromeの2倍のデータを通信しているようだ。データ通信量の上限が低いプランを選択しているユーザーにとって、全く優しくないアプリと言えるだろう。
仮にデータ通信量上限1GBのプランに加入している場合、「Opera Mini」なら1日当たり今回の15倍のニュース記事にアクセスすれば、ちょうど1カ月間で使い切る。しかし、標準ブラウザだと11日ほどで上限に達してしまう計算だ。標準ブラウザを使っている人は、今すぐ「Opera Mini」に切り替えたい。
コンテンツの見栄えが変わることがある点に注意
データ量をかなり節約できることがわかった「Opera Mini」だけれど、注意しておきたい点もある。最低限Webコンテンツを閲覧するのに支障がないレベルの機能のみを備えるアプリのため、ページレイアウトが他のWebブラウザーで表示した場合と異なったり、インタラクティブな機能をもつWebサイトを100％利用できないことがあるのだ。
通信量を可能な限り節約しつつも存分にネットを活用したいなら、単純なWebサイトを閲覧したい時に「Opera Mini」を使い、どうしても普段通りの見栄えでアクセスしたいWebサイトには「Chrome」を使う、というように、場面に応じて使い分けると良いだろう。
