スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

Shureのイヤホンをサクッと完全ワイヤレス化!!!

やっと買えたゼ!!! Shure「True Wireless Secure Fit Adapter RMCE-TW1」

 Shure(シュア)の「True Wireless Secure Fit Adapter RMCE-TW1」(https://www.shure.com/ja-JP/products/accessories/rmce-tw1)を購入ッ!!! ずーっと買いたかったが、全く手に入らなかった「True Wireless Secure Fit Adapter RMCE-TW1」をや〜っと購入ッ!!! ↓こんなの。

 一瞬、コレだけだと何だかサッパリわかりませんな。コレはShureのMMCX対応イヤホンを無線化できるというアダプターである。

 MMCXとは、イヤホンとケーブルを接続するためのコネクターで、高音質イヤホン界隈ではスタンダードな規格となっている。高音質イヤホン→お高い→末永く使いたい→でもケーブルが断線したりする……という問題があったが、MMCXによりケーブルだけ交換できるようになって、お気に入りイヤホンの実質的な寿命をグッと延ばせるようになった。また、ケーブル交換(リケーブル)により、音質を追求することもひとつの楽しみ方になった。

 Shure製イヤホンの多くがこのMMCXに対応している。たとえば下の写真はShure「SE535」(https://www.shure.com/ja-JP/products/earphones/se535)という高遮音性イヤホン。イヤホンとケーブルをMMCXコネクターで分離できるんですな。

 ケーブルを外したイヤホンにTrue Wireless Secure Fit Adapter RMCE-TW1をセットすると、Bluetooth接続の完全ワイヤレスイヤホンとして使えるようになる。つまりこのアダプターを使えば、手持ちのShure製MMCX対応イヤホンを無線化し放題♪ というわけだ。

 ちなみにこの「True Wireless Secure Fit Adapter RMCE-TW1」、店頭価格は2万2000円前後。BluetoothコーデックはaptX、AAC、SBCに対応する。

 余談だが、実はこの製品、2020年4月に発売された。のだが、「商品の一部にShureの基準を満たしていない機能があった」などとして間もなく販売が中止された。ので、「もー絶対買うし!!!」と鼻息が荒かった俺は半年以上「あれぇ〜いつになったら買えるのぉ〜?」と待ち続けたカタチ。そして10月に問題が解決されて販売が再開されたのであった。もちろん即購入ッ!!!

 てなわけで今回はこの製品についてのレビューをば。製品名が長いので、以下、RMCE-TW1と表記してゆきたい!!!

凝ったパッケージと実用的なハードケース

 購入したRMCE-TW1は、ちょっと凝った筒状のパッケージで手元に届いた。同梱品はRMCE-TW1ワイヤレス・アダプターセット、プレミアム充電ケース、USB-C充電ケーブル。

 軽く嬉しかったのが、同梱のUSB-C充電ケーブル(Type-A/Type-C)に折れや巻きグセがなかったこと。キレイに巻かれていて、伸ばすとまっすぐに♪ 製品付属のケーブルの折れや巻きグセは我流の方法↓で除去していたが、そういう手間をかけさせないってトコロにメーカーの気配りが感じられますな。

 それから同梱のプレミアム充電ケースが便利。イヤホンを装着した状態のRMCE-TW1を収納でき、収納時には自動的に充電が行われる。なお、RMCE-TW1への充電はこのプレミアム充電ケースでのみ行える。

付属のプレミアム充電ケース。内側には充電中を示す赤いLEDランプがあるが、ケースを閉じた状態でもその点灯が見えるようになっている。裏面にはケースの電池残量を示す白色LEDのインジケーターがある。RMCE-TW1の連続再生時間は8時間で、このケースによる充電で24時間分(8時間×3回分)の連続再生時間が追加される。
ファスナー開閉のハードケースで、イヤホンをセットしたRMCE-TW1がしっかり収まる。電源オン状態のRMCE-TW1は、ケースに入れれば自動的に電源オフとなる。

 なかなか安心感があり、充電も手軽なケースだが、ビミョーに気になる点がひとつ。イヤホンをセットしたRMCE-TW1をケースに収めた状態で、ケースにある程度の振動が加わると、ケース内でイヤホンがカタカタとぶつかることがあるのだ。

 イヤホンのハウジングが少々宙ぶらりんになっていて、振動でハウジングとケース内側が干渉するんですな。なので、それが気になる場合、メガネ拭き的な布かなんかを入れ、干渉防止をする必要がある。

MMCXイヤホンをカチッとな♪ 複数のイヤホンでRMCE-TW1を共有

 RMCE-TW1の使い方は至って簡単で、Shure製のMMCXイヤホンからケーブルを抜き、左右それぞれのイヤホンにRMCE-TW1を装着すれば準備OK。イヤホンにRMCE-TW1を装着する時、RとLを間違わないようにするのが重要ですな。

 上の写真の赤矢印は、RMCE-TW1の操作ボタン。これらを使ってペアリングや曲再生操作などを行う。

 耳への装着は、ちょっとコツが要るかもしれない。最初にイヤホンを耳に押し込んで、それからRMCE-TW1を耳に掛けるようにするとスムーズかもしれない。うまく装着できると、イヤホンの耳へのフィット感が非常に良く、RMCE-TW1も耳の後ろにフィットする感じで、かなり快適。顔を左右に強く振ってもイヤホンやアダプターが外れる感じはしない。

 スマートフォンなど音源とのBluetoothペアリングは、いったんRMCE-TW1を耳に装着してから行う。ペアリング時には難しいような手順はなく、説明書どおりに行えばすぐ完了できるだろう。

 ペアリングを完了して使い始めて、「あっ、こういう利便があるのか」と軽く感心したのが、MMCXコネクターによるイヤホン交換。RMCE-TW1とイヤホンはMMCXでカチッと脱着して交換できる。初めてだと力加減がわかりにくいが、慣れれば非常に容易に脱着できる。

 つまり、ペアリングを済ませたRMCE-TW1に対し、MMCX対応イヤホンをカチッと脱着すれば、手早くイヤホンを換えられるというわけだ。こういうアダプターを買うユーザーは、たぶんMMCX対応イヤホンを複数持っていると思われるが、気分や目的によって手軽にイヤホン部分だけを交換できて非常に便利であって愉快でもある。余計な機材が増えたりしない点でもイイ感じ♪

必要最小限の機能性、専用アプリの使用感は上々

 RMCE-TW1はBluetoothで音源とイヤホンを接続するアダプター。対応するBluetoothコーデックはaptX、AAC、SBCとなっている。で、音質だが、まあこれは接続するイヤホンによってけっこう大きく変わってくるとは思うが、俺の場合は概ね満足。iPhone(AAC)で使っているが、接続したイヤホンの個性や音質が大きく損なわれるようなことはない。

 それ以上に、「このイヤホンが簡単に完全ワイヤレス化でき、しかも耳へのフィット感も良好だ♪ 音質も十分」てな感じで、もう有線には戻れない感覚がある。そう感じられるレベルで、イヤホンの音質や個性を引き続き味わえている。

 ……じ〜っくり聴き込むような使い方をするとまた別の印象になるかもしれないが、まあそういう場合は有線接続で聴けばいいかな、と。RMCE-TW1は各種有線接続MMCX対応イヤホンに、新しい用途や快適な使用感をもたらしてくれる「プラスαのアダプター」って感じかもしれない。ともあれ、スっゲくイイっすョ♪

 それから操作性。RMCE-TW1の2つのボタンを使って曲の再生や着信への応答などイロイロできるが、とりあえずの結論から言ってしまうと「必要最小限のことはできる」という感じ。「凝った操作はできない」とも言える。

 RMCE-TW1のL側とR側には、それぞれにひとつのボタンがある。これらのボタンでできることは、電源オンオフ、ペアリング、曲の再生/一時停止、着信に対する受話/終話や着信拒否、への応答、外音取り込みモードのオンオフ、Siriなど音声アシスタントの起動となる。

 曲の送り戻しとかはできないわけですな。ボリューム調整にも非対応。「一応はRMCE-TW1だけでもある程度の操作はできるが、基本的にはスマートフォンなど音源を直接操作しつつ使うBluetoothアダプター」といった感じ。使用開始当初は「ちょっと不便」と思ったが、使っていて「そういうもの」と割り切ると、逆に操作がシンプルで「これでいいじゃん」と思えるようにもなった。

 それから専用アプリ。「SHUREPLUS PLAY」(https://www.shure.com/ja-JP/products/software/shure_plus_play)というモバイルリスニングアプリを使うと、音楽再生やRMCE-TW1の外音取り込みモードのレベル調節、RMCE-TW1のファームウェアアップデートなどを行える。外音取り込みモードのオンオフはRMCE-TW1のボタン操作でも行える。

 外音取り込みモードはイイ感で使えている。Shureの高遮音性イヤホンは耳栓レベルで外の音を遮ってしまうので、例えば外出時には外の音が聞こえにくくて困る瞬間があったりする。のだが、RMCE-TW1の外音取り込みモードを使えば、そういうシーンでも困ることがグッと減ってとても実用的だ。

 また、SHUREPLUS PLAYアプリを使って音楽を再生した場合、イコライザーを利用することもできる。イコライジングのプリセットをコピーし、それを自分好みに調整して使うこともできる。

 アプリの使用感は上々。シンプルでわかりやすく、メニュー階層も浅いので、スムーズに使っていける。

 てな感じのRMCE-TW1。Shure製のMMCXイヤホンを完全無線化するなら、純正品ということもあってRMCE-TW1が最適解ですな。手持ちのShure製イヤホンをサクッと無線化して十分イイ音で聴けるので、興味のある方は超絶チェックしまくってほしいッ!!!

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スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。