スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

iPhone XS Max たっか! でも買いました~

iPhone XS Maxは購入必至なのダ♪

 2017年11月に買ったiPhone X(レビュー記事)。その最初の印象は「税込14万184円。高っ!」でしたけど、その後「高かったけど満足度高いな~♪」という感じでした。

 そして先月、2018年9月21日に発売された「iPhone XS」シリーズ(公式ページ)。どの機種も税別10万円オーバーで、マックス高価なXS Maxの512GBモデルは税別16万4800円(アップルストア直販)。高~ッ!

 でも購入する筆者。アップルストアで購入。SIMロックフリーのiPhone XS Max(256GB)モデルです。税別14万1800円。もはや「MacBook Air」(公式ページ)とかよりずっと高価なスマートフォンなのでした。

アップル「iPhone XS Max」。「iPhone XS」シリーズは5.8インチのXSと6.5インチのXS Maxがあり、XS MaxはiPhone史上最大の画面です。シルバー/スペースグレイ/ゴールドの3色展開で、容量は64GB/256GB/512GB。アップルストア税別価格は12万4800円~16万4800円

 高い高い言いながらナゼ買ったかと言えば、iPhone Xが非常に使いやすくて愛用しているものの「もっと画面が大きければな~」と思っていたから。iPhone XS Maxを「大画面版iPhone X」と考えたのが購入理由です。

 そしてiPhone XS Maxを使い始めて1カ月ほど。結果どうだったのかと言えば、筆者としてはとても満足しています。iPhone Xの利便は引き継がれていて、画面が大きいので情報量が多かったり、ときには老眼に優しかったり。あとカメラがイイ感じに進化してますネ。てなわけで今回は、iPhone XS Maxを約1カ月使ってみてのレビューをば。

高いので「Apple GiveBack」で端末を下取りに

 そうそう、iPhone XS Maxはお高いので、今回はアップルのデバイス下取りサービス「Apple GiveBack」(公式ページ)を使って買いました。まずはその件から書きますが、Apple GiveBackにご興味のない方は飛ばして次の章へ。

 Apple GiveBackは前述のとおり下取りサービスで、下取り金額はApple Storeギフトカードとして支払われたり、アップルストア店頭なら新規購入デバイスから割り引きされたりします。筆者の場合はオンラインの下取りを選び、Apple Storeギフトカード(をコードのカタチでメールにて)受け取りました。

 その手順は全体的にとても簡単。以下、写真とともにApple GiveBack利用の様子をご覧ください。

Apple GiveBackのオンライン申込み。まずは下取りを依頼するデバイスを検索します。iPhoneの場合はIMEIを入力します。IMEIは[設定]→[一般]→[情報]から見られます。筆者の場合は、IMEIを入力した時点でiPhoneを初期化(すべてのコンテンツと設定を消去)しました。
IMEIを入力すると該当するiPhoneが表示されますので、簡単なスペック入力や質問への回答を行います。すると、見積金額が表示されます(査定後に金額が上下することがあります)。その後、必要な情報を入力しつつ先に進みます。
確認事項をチェックしたり規約に同意したりすれば完了。迷うことなく申込みできました。
その後、数日でデバイス送付用の箱が届きます(筆者の場合は申込みから3日後でした)。Apple GiveBack初回利用時は、箱を受け取るときに身分証明書が必要です。必要書類に署名するなどし、デバイスを送付。着払い伝票付きなので送料は無料。送付から数日で査定が完了し、コードの状態でアップルギフトカード(査定の金額分)を受け取れます。以上で下取り完了。約1年働いてくれたiPhone 8 Plusよ、ありがとう~さようなら! そして次のユーザーに、こんにちは。

 256GBのiPhone 8 Plusを下取りに出しましたが、下取り額は5万2000円。安いか高いかは価値観によると思いますが、筆者的には案外高く下取ってくれたんじゃないかな、と。オンラインで容易に手続きでき、下取りまでスムーズにできて好印象でもあります。ただ、アップル製でないデバイスは下取り不能だったり激安だったりするようです。

 あと、Apple GiveBackは付属品とか元箱ナシで下取りに出せるのがラク。と言うか、細かな付属品は下取り対象ではないようです。「ん~このiPhoneもう使ってないや」と思ったら、パパッとオンライン手続きしてiPhone本体のみ送ればOK! ってのが気軽でイイ感じでした。

見やすく情報量が多い6.5インチ画面

 前述しましたが、筆者は「iPhone Xの大画面版」としてiPhone XS Maxを買いました。5.8インチのiPhone Xから6.5インチのiPhone XS Maxへの乗り換え。

 結果、アタリマエですけど、5.8インチ→6.5インチの大画面化はとても快適です。やっぱり大画面はイイ♪ 我ながらつくづく大画面スマホが好きなのでした。

左写真は、6.5インチのiPhone XS Maxと5.8インチのiPhone Xを比べた様子。右写真は、5.5インチのiPhone 7 Plus(モック)と比べた様子(iPhone 8 Plusは下取りに出しちゃったので~)。iPhone XS Maxは表側全体が画面で、画面サイズもビッグ。表示部の広さは圧巻です。

 iPhone XS MaxとiPhone Xを使い比べると、これもアタリマエですが、iPhone XS Maxのほうが表示される情報量が多く、より一覧性が高いです。また、十分な情報量を確保しつつも文字を大きくできたりして便利。

iPhone XS MaxとiPhone Xの表示の差。iOSデバイスは基本的にどの端末でも、文字や画像等オブジェクトが同じ大きさで表示されます。画面サイズが大きい端末ほど表示される情報量が増えるというわけです。
Webページや地図でも、iPhone XS Maxのほうが表示される情報量が増えています。
こちらは文字サイズを最大に設定した様子。Dynamic Type機能対応アプリの場合、表示文字サイズを大きくすることができます。Googleマップでは、地名などの文字が大きくなりつつ、表示される情報量は保たれ、移動中でも地名などの視認性が高くて快適。

 5.5インチ→6.5インチの大画面化、1インチ違いなので、人によっては「少しの差」と考えるかもしれません。テキストが数行多く表示されたり、地図がちょっと広く表示されたりする程度ですしネ。でも筆者の場合、それを「けっこう大きな差」と感じちゃうわけです。

 結果、iPhone XS Max使用直後からiPhone Xの使用頻度は急低下。iPhone Xはカメラ機能が高いので、SIM抜いたらデジカメ的に使おうかなとか考えていましたが、カメラとしてもiPhone XS Maxのほうが高性能。iPhone Xも高価な端末だったけど、そしてツカエル端末だったけど~、もう引退なのか~っ! と、ちょっとショックを受けています。

 それからiPhone XS Max、これもやはりアタリマエなんですが、iPhone Xの大きな良さのひとつであるTrueDepthカメラによるFace IDも便利。顔認証ロック解除ですね。そんな点でも「iPhone Xの使いやすさがそのままあって、なおかつ大画面」であるiPhone XS Maxは満足度が高いです。

 でも、率直なところ、大きな良さは「画面が大きいこと」くらいかも。もっと言えば、iPhone Xに感じていた細かな不満はあまり解消されませんでした。

 たとえば「ときどき使いたくなる指紋認証」とか「指紋ナシでもいいから虹彩認証とか採用してよ」とか「てゅーかアプリダウンロード時のロックボタンのダブルクリックってナニソレ感」とか「なんでFace IDって端末横向きじゃダメなの的不満」とか「画面上部のノッチの見栄え的な違和感」とか「相変わらず出っぱってる背面カメラ」とかイロイロ。まあ、Xの次のXSだから大幅改良は先送り? この次の機種で解消される?

 そういうふうに考えると、iPhone Xから比べたら、iPhone XSもiPhone XS Maxも、そーんなには大きく変わっていない端末なのかも。ベンチマークは取ってみましたが、処理速度的には高性能化しているものの、ドーンと速くなったって感じでもありません。

GeekbenchやAnTuTuでベンチマークを取ってみました。それぞれ、左側がiPhone XS Maxで、右側がiPhone Xです。iPhone XS Maxのほうが処理性能が高いものの、「そこそこ順当な処理性能向上」といった印象に。

 という感じで、筆者的には大画面のiPhone XS Maxをかなり気に入っているんですが、も~しかしたら、大画面以外の要素は、世間的には「わりと平凡な進化」として受け取られていたりして? さらに、iPhone Xが気に入っていて、そこから同じ画面サイズのiPhone XSに乗り換える人って、多くなかったりして? いや知らんけど(←曖昧な発言に対する責任回避)。

カメラはイイ、iPhone Xよりイイ

 個人的に嬉しかったのはiPhone XSシリーズのカメラ機能。iPhone Xよりも広角側がちょっとワイドになり(28mm相当→26mm相当)、暗所での撮影にちょっと強くなりつつHDR画像がより見栄えするようになり、あとポートレートモードで撮影した写真のボケ味を後から自由に制御できるようになったり。

 iPhone Xのカメラ機能については、かなり気に入っていました。やや暗所ノイズが出がちで、デジタルズーム使用時もディテールの荒れが目立ちますが、光量がある場所で撮影すれば「Webコンテンツ用になら仕事で使えるレベル」だと感じています。ある程度照明の知識があれば、「これデジタル一眼レフで撮ったんだ~」と言って信じてもらえる写真が撮れたりも。ウソついちゃダメですが。

 で、iPhone XS Maxの写真画質ですが、そのiPhone Xよりも良好に写ることが多いと感じています。ホワイトバランスも良好ですし、ピントもわりと正確で高速。レタッチしても「けっこう粘り強く画質を保持する」といったような画像的な素性の良さも感じられます。

参考になりにくい画像ですみませんが、左と中央がiPhone XS Maxで撮った写真で、右がiPhone Xで撮ったもの。化繊紐を加工していくというWebコンテンツ用に撮ったもので、蛍光灯の下、机上でちょちょっと撮った感じです。これらの写真はリサイズした程度の処理ですが、さらに色味やコントラストを調節すればより引き締まった画像にもなります。またそうしたときの画質的破綻が起きにくいとも感じられます。スマホ写真なのに!

 あと、ポートレートモードで撮った写真のボケ味を、後からコントロールできるのも愉快ですネ。「それをやりたかった!」というiPhone 7 Plus/iPhone 8 Plus/iPhone Xユーザーさん、けっこういたんじゃないでしょうか。

デュアルカメラ搭載のiPhoneで使える撮影モード「ポートレートモード」では、撮影時に照明効果を付加したり背景のボケ味をコントロールできます。背景のボケ味コントロールは効果的で、ジョイフル本田の単なる紙袋をフォトジェニックに撮ったりすることもできます。って言うか、これも参考になりにくい作例でスミマセン! iPhone XSシリーズでは、撮影後でもボケ味をコントロールすることができるようになりました。

 といった感じで、iPhoneのカメラ機能を多用しつつ、iPhone Xの画面サイズに微妙な物足りなさを感じていた筆者にとっては、かなり満足度の高いiPhone XS Maxとなりました。恐らく筆者と同様の感覚でiPhone Xを使っていた方なら、まだまだツカエルiPhone Xから、けっこー高いお金をかけて、iPhone XS Maxへと乗り換えても、ニヤニヤできるのでは、と。

 あ、あとあと、筆者はメインのPCがMacであるのも、iPhone XS Maxに満足している大きめの要素かも。iCloud経由でMac・iPhone間のアプリをいろいろ連携させまくりで使用中。すげぇ便利さ! で、MacとiPhoneで同じドキュメントを共有する場合、やっぱりiPhone側の画面がある程度大きいほうが快適。iPadのほうが快適に使えますが、ポケッタブルなiOSデバイスでMacと超手軽にドキュメント共有できるのは大きな実用性です。

 しかし、画面サイズはiPhone Xくらいでもいいし、MacとiPhoneの連携にもそーんなに頼っていないし、な~んかiPhone XSシリーズやっぱり高くない? とか思っていたら、ん~、んんんん~、微妙かもしれません。そんなスタンスの方にとっては、コストパフォーマンスの高さは感じられないiPhone XS Maxかも。いや知らんけど(←独断と偏見の発言に対する責任回避)。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。