スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」
スマートフォンとBluetoothで健康管理!
2018年4月23日 06:00
オムロンのスマホ対応ヘルスケア製品×3機種
筆者の場合、2003年7月15日から毎日、キッチリと血圧や体重を計測しています。などと日付がわかるのは、計測データを自動記録してファイルに残せる血圧計や体重計を使っているからです。2003年当時に使った機器が何だったかは忘れてしまいましたが、確かオムロンの製品だったと思います。
さておき、現在も継続的に血圧や体重を計測して健康管理に勤しみつつも、やっぱり体重は激オーバーのままって感じで激残念ですがさておき、使用する血圧計や体重計を最近刷新しました。モノはどれもオムロン製。「手首式血圧計 HEM-6324T」(公式ページ)「体重体組成計 HBF-255T カラダスキャン」(公式ページ)「活動量計 HJA-405T カロリスキャン」(公式ページ)です。どれもスマートフォンとBluetooth接続でき、計測データをスマートフォンアプリで閲覧・管理できるという製品です。
これらヘルスケア機器はスマホ対応ですが、使うとどうなるのか? 計測データをスマホに転送して計測値を閲覧したり、毎日の計測データをグラフ化して閲覧したり、あるいは計測データをファイル化(.csv)してメールで送信することができます。
筆者は2003年から血圧などを計測云々と前述しましたが、かつて使ったヘルスケア機器からもデータを吸い出すことができました。具体的な方法は忘れてしまいましたが、最初の頃はUSBだったか独自のクレイドルだったかを経由し、ヘルスケア機器からPCへと計測データを転送。その後にNFCやBluetoothでヘルスケア機器→スマホ→クラウド→PCへ計測データの.csvファイルをダウンロード。方法は異なりますが、ヘルスケア機器の計測データをファイル化して保存でき、ヘルスケアデータにおける「ライフログ」をわりと手軽につくれていました。
ただ、今年に入ってその流れが一時的に途切れてしまいました。詳細は省きますが、最近まで使っていた「ウェルネスリンク パソコン向けサービス」が終了(オムロンのお知らせページ)してしまったのです。筆者はこれまでこのサービスとスマホを使い、ヘルスケア機器から計測データを取り出して.csvファイルとして保存していましたが、それができなくなっちゃった。さあ困った!
でもまあそこは大手メーカー。代替サービスが既に用意されていました。「OMRON connect(オムロンコネクト)」(公式ページ)です。これを使うと、対応ヘルスケア機器からスマホへと計測データを転送してグラフ表示などできたり、計測データをファイル化して保存することができます。で、早速このOMRON connect対応機機を購入(上の3機種です)。そしてOMRON connectアプリとともに使いはじめました。
そうしたところ、「あらっ、前のウェルネスリンクより便利だし実用的だしスムーズ!」という感じに。てなわけで以降、OMRON connectおよび対応機機の使用感などをレポートしてみたいと思います♪
OMRON connectで何ができる? 対応機種は?
筆者が現在使っているヘルスケア機器は、前述のオムロン製×3機種。これらを使っている理由は、OMRON connect対応機機だからです。ちなみに、現時点でOMRON connectに対応している製品は、オムロンの対応機器一覧ページより確認できます。
これらの機器、普通の体重計や血圧計などと比べるとちょっと高価。ですが、OMRON connectを使いたいので使用しています。なぜOMRON connectを使いたいかと言えば、理由は2つあります。
ひとつは、各ヘルスケア機器で計測したデータを、OMRON connectアプリ経由でPCに保存できるから。具体的には計測データを.csvファイルとして書き出して、そのファイルをメールに添付して送付することでPCに保存できます。
もうひとつは、アプリ上で計測データを閲覧できるから。たとえば毎日朝晩などに計測した血圧データをグラフ化して見ていけば、「ここ1週間で血圧が上昇傾向にある、気を付けないと」みたいな健康上の傾向をパッと見て対応することができます。
OMRON connectアプリは、対応ヘルスケア機器の初期設定やスマートフォンとのペアリングもスムーズです。機器の設定もペアリングも、基本的には全てOMRON connectアプリ側の操作だけでOK。このテの機器は初期設定が面倒だし煩雑という印象を持っていた筆者ですが、OMRON connectアプリは「あ、もう終わった」と感じられるほど容易で手軽でした。
それから、OMRON connectはほかのアプリとの連携も可能。OMRON connectアプリ上のデータをほかのヘルスケア系アプリから共有することができます。たとえばOMRON connectアプリのデータをiOS標準ヘルスケアアプリに渡し、ヘルスケアアプリ側でグラフ表示可能。つまり、OMRON connect対応ヘルスケア機器で計測したデータが、OMRON connect以外のアプリでも扱えるというわけです。
なお、連携可能アプリは以下のとおり。
2016年11月より連携予定
「ヘルスケア」(Apple社提供)
「Welbyマイカルテ」(ウェルビー社提供)
「ポケットドクター」(OPTiM社提供・開発)
「curon(クロン)」(情報医療社提供)
「PepUp」(日本医療データセンター社、ヘルスデータ・プラットフォーム社提供)
「HEALTHPLAYER」(Practechs社提供)
2017年1月以降連携予定
「あすけん」(ウィット社提供)
「CARADA」(エムティーアイ社提供)
「カロナビ」(クオリア社提供)
「ippo-ippo ヘルレコ(仮称)」(SOMPOリスケアマネジメント社提供)
「DiP2S(ディップス)」(ダックケーブル社提供)
「Noom(ヌーム)」(Noom社提供)
「RenoBody(リノボディ)」(ネオス社提供)
「ヘルスアップWEB(健康情報管理支援サービス)」(ベストライフ・プロモーション社提供)
「Mealthy(メルシー)」(Mealthy社提供)
「カロミル」(ライフログテクノロジー社提供)
また、OMRON connectでは無料で使えるクラウドサービスも提供しています。これはOMRON connectアプリ上にたまった計測データをクラウドに保存するためのもの。端末の機種変更などでアプリが初期化された場合でも、クラウドから計測データを読み込めます。
ヘルスケア機器とアプリの使用感
筆者が使用しているヘルスケア機器およびOMRON connectアプリの使用感を少々。まずヘルスケア機器×3種ですが、OMRON connect利用を前提に言えば、ヒッジョーに快適です。「手首式血圧計 HEM-6324T」は手首に巻いて電源ボタンを押すだけ、「体重体組成計 HBF-255T カラダスキャン」は裸足で乗るだけ、「活動量計 HJA-405T カロリスキャン」は身につけるだけ。使い方的にはまあそういうモノではありますが、それだけで毎日の計測データがたまっていきます。
これらのヘルスケア機器では、OMRON connectの使用・不使用に関わらず、単体で使用・計測データ参照ができます。そのときの操作も容易ですが、表示が必要最小限で記号的だったりもしますので、一見しただけでは何のデータかがいまひとつよくわかりません。慣れれば表示の意味が一目でもわかるようにはなりますが、やはりデータをOMRON connectアプリに転送してから閲覧するほうがずっと理解しやすいですし、データの活用幅も圧倒的に広がります。
計測したデータをスマートフォンに転送する手順は、ヘルスケア機器により若干異なりますが、計測直後にOMRON connectアプリのトップ画面を下にスワイプしたり、ヘルスケア機器の特定のボタンを押してから同じく下にスワイプする程度。筆者環境では手首式血圧計や体重体組成計のデータ転送は「速い」という印象ですが、ナゼか活動量計のデータ転送は「意外に時間がかかる」といった感じ。でもまあ数秒から数十秒で済むくらいです。
OMRON connectアプリの使い勝手ですが、全体的に単純明快で好印象。もう少し詳しい説明が欲しいというシーンはありますが、使ってみれば理解できるレベル。また、データの表示方法も「まとめるところはまとめている」「必要に応じて詳細まで見られるし削除もできる」といったあたり、シンプルながらも自由度が高いと感じられます。
これらヘルスケア機器で得られる計測データについて、筆者としてとくに重視しているのは血圧です。注意すべきと言われている「早朝血圧」はとくに。
血圧計と連携して計測値をスマートフォンやウェブブラウザで表示できるサービスは少なくありませんが、血圧管理においてOMRON connectはちょっとイイなと思います。というのはまず、計測データをわりと自由に見られること。たとえば血圧の平均値グラフしか表示できないアプリがありますが、OMRON connectアプリは見やすい平均値グラフも個々のデータもしっかり見ることができます。前述のとおり、個々のデータを.csvファイルにしてPCへ保存することもできます。
それから、OMRON connectアプリ内にある血圧管理機能「かんたん血圧日記」(公式ページ)。血圧データをグラフ化したりカレンダー上で投薬管理ができたりするアプリですが、これもなかなかイイ感じ。血圧データを.csvファイルで出力したり、PDFとしてグラフ出力することもできます。
こんな感じで、OMRON connectには、血圧をスマートフォンと対応血圧計で管理したい人にとって「これなら使える」という機能性があるように思います。手軽にファイル出力できたり、バックアップ用のクラウドが無料で使えるのも好印象。OMRON connectを使うには前述のように対応のヘルスケア機器が必要になりますが、ユーザーによっては「痒いトコロに手が届く」と感じられるとも思いますので、興味があればぜひ一度じっくりチェックしてみてください。