みんなのケータイ

 「Xperia Z SO-02E」にはNFCが搭載されており、“タッチ”でさまざまなことができる。ソニーモバイルやドコモが積極的に推し進めているのが、機器連携だ。前回、このコーナーで書いたとおり、Xperia Zと同時に、ソニーのNFC対応Bluetoothヘッドセットを購入した。ソニーのNFC対応周辺機器なら、ペアリングもタッチ一発で簡単。ペアリング自体は慣れればそれほど難しい操作ではないが、複数の機器を使っているような場合は、切り替えが少々面倒。タッチするだけでよくなるのは、やはり便利だ。

 こうして活用し始めたNFCだが、ヘッドセットとのペアリングだけではどうしても出番が少なくなる。どうせならもっと使ってみたい。そう思い、NFCのタグを購入することにした。手に入れたのは、Xperia用にソニーモバイルが海外で販売している「Xperia SmartTags」。2012年のCESで発表されていたアイテムだ。これにXperiaをタッチすると、あらかじめ決めておいた設定に自動で切り替わる。自分が手に入れたXperia SmartTagsは4色セットで、色ごとに設定を割り当てることができた。

スマートコネクト

 この制御を行うのが、「スマートコネクト」という機能だ。Xperia Zの場合、「設定」→「Xperia」→「スマートコネクト」で呼び出せる。ここで、Xperia SmartTagsをタッチし、タグを検知した際に、どのような設定にするのかを決めておけばよい。

 自分の場合、外出時には必ずWi-Fiをオフにし、音はマナーモードに切り替える。この一連の設定をタッチ一発で済むようにするため、設定を青いタグにひもづけることにした。上に掲載した写真のように、玄関付近の電気スイッチに貼りつけてあり、外出時にはここをタッチするだけで設定が切り替わる。

 また、Xperia SmartTags購入後に気づいたことだが、よくよく考えてみればNFC対応の周辺機器は、今まであった製品に、このタグを埋め込んであるようなものだ。つまり、手持ちの機器にXperia SmartTagsを貼れば、“なんちゃってNFC対応機器”が一丁上がりということになる。そこで実際、手持ちのBluetoothスピーカーにタグを貼り、タッチした際に自動でBluetoothの接続から音量の変更、音楽の再生までを行うようにした。

 5~10回に1回ぐらいBluetooth接続が失敗するのは残念だが、タッチ一発で音の出力先を切り替えられるのは便利で直感的。Bluetoothヘッドセットを併用しているため、なおさらそう感じる。

 ちなみに、スマートコネクトは、NFCタグ以外にもさまざまなトリガーを設定できる。卓上ホルダー、充電器、ヘッドセット、ヘッドホン、時間などなど。上に挙げたような設定だけでなく、アプリを呼び出すことも可能だ。自分は、卓上ホルダーにセットした際に、Wi-Fiがオン、サウンドモードが通常、Bluetoothがオフ、音量が最大になるようにしている。卓上ホルダーに本体を挿すのは自宅兼事務所にいるときだけなので、これをXperia Zが宅内と判断するためのトリガーにしたというわけだ。

 さまざまなシチュエーションを想像しながらスマートコネクトで設定を組み合わせていくのは、パズルのようで意外と楽しい。もちろん、設定変更がワンタッチになるのは大きなメリットだ。惜しいのは、Xperia SmartTagsが日本で正式に発売されていないこと。NFCやスマートコネクトの使い道を広げるアイテムだけに、「Xperiaストア」などで取り扱われることを期待したい。