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LINEの新機能「スタンプアレンジ」使ってみた。スタンプへの苦手意識を克服できるかも?

 今やメッセージでのコミュニケーションに欠かせないのが、「スタンプ」ではないでしょうか? 返事をするのがちょっと面倒なときとか、何と言っていいか言葉が見つからないとき、会話を終わらせるタイミングが難しいときなんかにも、選んで送信するだけ。非常に便利なのですが、一方でその使い方にはかなりセンスが問われるような気がしています。一時、長文かつ絵文字を多用するおじさん構文が話題になりましたが、どんなときにどんなスタンプを使うかは、年齢とか世代というよりもコミュ力の高さというか、その人の持つセンスのように思います。

 で、残念ながら筆者には、そのセンスがまったくありません。センス以前の問題として、誤送信も多い。たとえばLINEには、スタンプを送信する前に大きく表示して確認できる「スタンププレビュー」機能(設定でオフにすることも可能)が備わっていますが、それでも時々やってしまいます。先日、親不孝にも父の誕生日をうっかり忘れていて、慌ててお祝いのスタンプを家族のグループLINEに送信したら、見事に失敗してしまいました。

 ご存じのようにLINEでは、入力した言葉にあわせて該当するスタンプをリコメンドしてくれます。「おめでとう」と入力して、リコメンドされたスタンプの中から、良さげなものを選んで送信したら、なんとHAPPY違いで「HAPPY NEW YEAR」でした。母から速攻で指摘され、親不孝の上塗りをしてしまった次第。筆者の適当さをスタンプに見透かされてしまったようで、なんともばつの悪い思いをしました。

家族LINEでスタンプを誤爆。こういうことがたびたびあるので、どうしても苦手意識が強いです

 こんな感じで、筆者自身は失敗することも多いスタンプですが、一方で使うのがうまいなと思う人は、絵柄のチョイスが上手というか、感情の機微をうまく伝えられる人だと思います。たとえば真剣に怒ってる相手に、ちゃんと謝りつつも、思わずクスリと笑ってしまうようなスタンプを送ってきて、「もう仕方ないなー」と言わせてしまう……みたいな人、みなさんの周りにもいないでしょうか?

 これまで「自分もそんな風になれたら」と思いつつ、うまく気持ちを表せるようなスタンプをチョイスできずにいたのですが、つい最近ちょっと光明が見えたというか、これならいけるかもと思えたのが、LINEで新たに導入された「スタンプアレンジ」です。その名の通り、複数のスタンプを組み合わせてアレンジしたビジュアルを、1枚のスタンプのように送信できるというもの。5月8日から先行体験がスタートし、13日から約2000万パッケージ以上のスタンプで、使えるようになりました。なお、スタンプアレンジが利用できるLINEアプリのバージョンは、iOS、Andoridともに14.6.0以上とのことです。

 対応しているスタンプでは、追加したいスタンプを指で長押しして、プレビュー用のキャンバスに移動することができます。最大6個までのスタンプを、大きさや角度なども変えて自由に配置できるしくみ。たとえば謝りたいときは、その謝罪の気持ちに応じて、謝っているスタンプを複数並べてもいいし、謝りつつも「てへぺろ」みたいなちょっと複雑な心境も、スタンプを組み合わせることで表現できます。参加人数の多いグループLINEなどで、ほかの人とスタンプが被るのを防ぐのにも役立ちそう。また、アレンジのひと手間がかかる分だけ、誤送信のリスクも低くなりそうです。

 実はこの原稿を書いている最中に、うっかり友だちとの待ち合わせを忘れていて、30分以上も待たせてしまうということがありました。LINEを開いたら、たくさんのメッセージが届いていて、なんなら着信もあって青くなったわけですが、「そうだ! こんなときこそ」と思い、謝っているスタンプを最大限に並べて送信しました。これで謝罪の気持ちは伝わったはずと思ったのもつかの間、逆に怒りのスタンプを複数並べて返されてしまいました。おかげで「ああ、こんなにも怒ってるんだな」と、友だちの感情も手に取るようにわかったわけですが、どうやらスタンプを並べている間に少し冷静になったらしく、結果的には許してもらうことができました。

 やらかしてしまった筆者がえらそうに言うのもなんですが、LINEのスタンプアレンジは、脊髄反射で送信してしまう前に、ちょっと一息置くのにも役立ちそう。何より単純に使っていて楽しいので、おばさん構文と言われない程度に活用していきたいと思います。