みんなのケータイ

“何もしてないのに”Apple Musicが再生不可、OSアップデートで解決した話

“何もしてないのに”Apple Musicがおかしくなった……という相談

 「Apple Musicの再生が止まったり、アルバムが選択できなくなったりする」と、主にiPad(第6世代)でApple Musicを使っている60代の義父より相談がありました。いわゆる“何もしてないのに”使えなくなった、というやつです。

 筆者は普段、音楽配信サービスとして主にAmazon Musicを使っているため、正直に言えばApple Musicとその仕様には特段詳しくありません。それでも、近しい人から頼られると、解決方法を探さないわけにはいきません。ケータイ Watchの読者には、年末年始に同じような体験をした人も多いのではないでしょうか。

 本当に何もしてないのにできなくなったのかは不明ですが、こうしたトラブルは、トラブルの原因をつきとめるまでが困難です。実際に確認してみると、確かに曲が切り替わる時に再生ができなくなったり、アルバムを選択しても曲の一覧が表示されないことが多々ある、という状況で、その状況からApple Musicのアプリケーションに何らか問題が発生していることは明らかでした。ただし、アプリ上には解決に繋がるようなエラーメッセージは表示されません。

 使用状況を尋ねると、「移動中にもApple Musicを使っている」ということなので、モバイルデータ通信の容量を使い切って、通信が低速化していることで発生しているのでは……? という仮説を最初に立てました。モバイルデータ通信の使用状況を見ると、データ通信が最も多いのがApple Musicでした。これは一発目で決まりだろうと思ったのですが、モバイルデータ通信を使わない状況でも同じ問題が再現します。どうやらモバイルデータ通信にまつわる問題ではないようです。

モバイルデータ通信の使用量、Apple Musicが最多

 次に疑ったのは、本体のストレージ容量が足りていないことですが、こちらも問題はありません。そこから先は、アプリケーションや端末の再起動、アプリケーションを削除して再インストールなど、「原因は不明だけど、こうしたらうまくいくことがある」という、経験則での対応です。しかしながら、これらを思いつく限り試しても症状は改善しません。

 「これは、Apple Storeのジーニアスバーへ持って行かないとダメなやつだろうか……」と悲観的な予測をたてながら検索サイトで情報を探すと、特定のOSバージョン(iPad OS 17.1.2)と特定のデバイス(iPad 第6世代)で、Apple Music関連のトラブルが発生している、というユーザーからの投稿が散見されました。

同じ事例が少数ながら報告されている

 たくさん見つかった、という程ではないのですが、デバイスも一致するので、もしかしてこれも同じ現象かもしれない……と考え、その時点での最新OS(17.2)へとアップデートすると、アップデート完了後はあっさりと問題が解決しました。

OSアップデートで解決した

筆者が見る限り、Appleのリリースノートなどに「Apple Musicの不具合改善」などは含まれていません。それでも、17.2へのOSアップデート後は、アップデート前に問題が発生していた操作を行っても全く問題が発生していないため、解決したと言って間違いないでしょう。

 結果的に問題は解決しましたが、iPadのソフトウェアアップデートの更新内容や、Webサイトで公開しているリリースノートに、Apple Musicの不具合の訂正という情報があれば、もう少しはやくOSアップデートによる解決にたどりつけたかもしれません。マイナーケースであったとしても、公式情報として「Apple Musicの不具合を修正」と、どこかに掲載して欲しかったです。