みんなのケータイ

「メルペイ」の登場で見直したおサイフケータイアプリ

 毎月のように大盤振る舞いされるキャンペーン目当てで、「メルペイ」を使い始めるようになった。特に便利なのは、やはりiDに対応しているところ。コンビニなどの対応店舗では端末をかざすだけでよく、コード決済のように、レジ前で画面を何度もタップする必要がない。銀行からチャージするプリペイド方式のため、生活費をそのまま充当しやすいのも感心したポイントだ。

大盤振る舞いのキャンペーンにひかれて使い始めたメルペイ

 ただ、メルペイはキャンペーン期間を除くと還元がなく、常用するモチベーションが低いのも事実。どうしても、利用はキャンペーン期間が中心になってしまっている。もともとiDは、メインにしているカードと、携帯電話料金に合算できるdカードminiを使い分けていた。主にタクシー代などをdカードminiで支払いしつつ、月1万円の上限を超えてしまったときだけ、メインのクレジットカードに切り替えていた。ここに、キャンペーン期間中のメルペイが加わった格好だ。

 複数のカードを設定できるのはiDの便利なところだが、Androidの場合、カードの切り替えが面倒なのがネック。率直に言うと、iDアプリの出来があまりよろしくない。まず、起動したあと、カード情報が表示されるまでに時間がかかり、そこからカードを切り替えるとさらにしばらく待たされるといった具合で、とにかく時間がかかる。決済の直前にカードの切り替えを忘れていたことに気づき、焦ってしまったことが何度かあった。

iDアプリは起動が遅く、カードの切り替えも少々分かりづらい

 そこで筆者は、カードの切り替えにiDアプリを使うのをやめてしまった。実はおサイフケータイアプリの「Ver7.0.2」には、メインカードの切り替え機能が搭載されている。これを使えば、iDアプリを立ち上げる必要なく、メインカードを選択することが可能だ。おサイフケータイアプリはiDアプリに比べ、起動も速く、カードの切り替えもスムーズに行える。試しにおサイフケータイアプリでメインカードを変更してみたあと、iDアプリを立ち上げてみたが、当然ながらきちんと両者は連動しており、iDアプリ側もメインカードが切り替わっていた。

おサイフケータイアプリでも、iDのメインカードを切り替えることが可能になった

 これまで、あまり使いどころがなかったおサイフケータイアプリだが、iDの切り替えができるようになり、起動の頻度は上がった。欲を言えば、Apple Payのように、QUICPayやSuicaも含めてメインカードをもっと直感的に選択できるようになってほしいという思いはあるが、Apple PayはApple Payで、メイン以外のカードがやや使いづらかったり、Face IDでの認証が必要で、おサイフケータイより手間がかかる面もある。その意味では、一長一短といったところかもしれない。

 ちなみに、メルペイのiDに関しては、P20 Proだけでなく、iPhone XRとApple Watch series 4にも設定している。すべて同一アカウントから設定したiDのため、残高は共通。腕につけているApple Watchで払おうが、AndroidのP20 Proで払おうが、同じ残高から引かれるのが、何気におもしろい。チャージはP20 Proでしつつ、決済はApple Watchで済ませるといった形で、プラットフォームを超えた使い方もできる。筆者のように複数のスマホを使うユーザーにとっては、便利な仕様といえるかもしれない。

Apple Watchに設定したメルペイ。Androidと同じ残高を使える