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国内5G基地局数は19年度で約500局に拡大、5G投資の本格化は20年度から

携帯基地局市場と設備投資の実態 2020(2)

 MCAは、市場調査レポート「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測 2020年版」を2月に発刊した。

 前回に引き続き、同レポートをもとに携帯基地局市場の動向を取り上げる。2回目となる今回は、携帯キャリアの設備投資に焦点を当てる。

2019年度は5G基地局数が約500局に拡大

 2019年度における国内5G基地局数は470局と推定した。NTTドコモが240局、KDDIは160局、ソフトバンクが70局、楽天モバイルは数局である。ドコモが公表している2019年度の500局には、スタジアムや商業施設などの屋内基地局数も含まれており、当該レポートの対象である屋外基地局数を抽出した。

 今後、大手3社は年間10,000局規模の5G新局数が続き、楽天モバイルは徐々に5G新局数が拡大していくものとみている。

現在はFDD-LTEがメインとなるキャリア各社の基地局投資

 現在、キャリア各社の設備投資はFDD-LTE向けが主流になっており、今後はKDDIと楽天モバイルによる1.7GHz帯FDD-LTE向け投資が動き出す。

 一方、TDD-LTE向け投資は3.5GHz帯から3.4GHz帯にシフトし、ドコモとソフトバンクによる投資が拡大していく見込みである。

 5G投資に関しては、年間1,000億円の投資が続くドコモ、投資が拡大していくKDDI、年間700億円規模の投資が続くソフトバンクとなる。

IT専門の調査・コンサルティング会社として、1993年に設立。 主に「個別プロジェクトの受託」「調査レポート」「コンサルティング」サービスを展開。 所属アナリストとの意見交換も無償で随時受け付けている。 https://www.mca.co.jp/company/analyst/analystinfo/