ケータイ用語の基礎知識

第905回:Alexaスキルブループリント とは

一番簡単なAlexaスキルの作り方

 Alexaスキルとは、スマートスピーカー「Alexa」のアプリ、または能力、機能を指す言葉です。既に何千というスキルが用意されています。たとえばAlexaのスキルセクションで「有効」にすると、ユーザーからの問いかけに答えさせることができるようになります。

 そうしたスキルは、自作やカスタマイズによって新たなものを作りあげることもできます。その方法はいくつかありますが、最も簡単に作成する方法のひとつが、「Alexaスキルブループリント」を使う方法でしょう。テンプレートに沿って必要な項目を埋めて行くとプログラミングなしに、ものの数分でAlexaスキルを作成することができるのです。

 たとえば作成したスキルに名前を付けます。「ケータイ用語」と名付ける場合、他のスキルと同じく、Alexaに「Alexa、ケータイ用語を開いて」と呼び掛ければ、「ケータイ用語」と名付けたスキルを利用できます。

 ただし、Alexaスキルブループリントで作成したスキルは「Alexaスキルストア」に公開することはできません。これで作ったスキルを他のユーザーと共有する方法は「メール」「Facebook」「twitter」「Pinterest」「リンクをコピー」で伝えることしかできないようになっています。

Alexaブループリントの作成ページ。わずかなステップでAlexaのスキルを作ることができる

 ちなみに「ブループリント」とは英語では建物や船の設計図を"blueprint"といいます。何かを作り上げるための詳細な設計図という意味で、ここでは使っているのでしょう。

「お祝い」「ルーレット」「トリビア」などのテンプレートが用意

 Alexaブループリントのテンプレートは季節などによって変わるようです。母の日のある今の季節だと「お母さんありがとう」というテンプレートが存在します。

 たとえば「グリーティング」として

  • 春のお便り
  • お祝い
  • ありがとう
  • 誕生日祝い

といったスキルがありますし、「試してみよう」として

  • フラッシュカード
  • パーソナルトレーナー
  • ルーレット
  • お母さんありがとう
  • カスタムQ&A
  • トリビア

の計10種類がラインナップされています。

 スキルを作る場合は、ブラウザ上のブループリントの画面上でここから作りたいもののテンプレートを選びます。

 たとえば選択回答式のゲームを作るのであれば「トリビア」を選択します。
 質問と回答の選択肢を4つ、それにAlexaのセリフなどを登録します。トリビアの回答欄では、空のスペースや記号、英字などは使えません

 たとえば質問を「この中で最初に発売されたカラー液晶あいモード端末はどれ?」と入れ、回答を「でぃー502あい」「えふ502あい」「えぬ502あい」「ぴー502あい」「追加の豆知識:1999年12月3日発売です」というふうに登録します。

 最後に、同じブループリントの画面上で「ケータイ用語のトリビア」というタイトルを決めればスキルのできあがりです。

Alexaスキルブループリントによるトリビアゲーム作成画面

 完成したスキルは自動的に自分のAlexaに登録されます。あとはAlexaに「ケータイ用語のトリビアを開いて」と発声すればいつでもトリビアゲームを楽しむことができます。

大和 哲

1968年生まれ東京都出身。88年8月、Oh!X(日本ソフトバンク)にて「我ら電脳遊戯民」を執筆。以来、パソコン誌にて初歩のプログラミング、HTML、CGI、インターネットプロトコルなどの解説記事、インターネット関連のQ&A、ゲーム分析記事などを書く。兼業テクニカルライター。ホームページはこちら
(イラスト : 高橋哲史)