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Bluetooth SIGとMCPCに聞く、今後の日本市場での取り組み

 Bluetooth SIGとMCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)は4日、共同作業関係の詳細をまとめた覚書き(MoU)を締結した。Bluetooth SIGとMCPCの担当者に、覚書きに至る経緯や今後の活動方針について聞いた。


左から、MCPC Bluetooth推進委員会 委員長の酒井 五雄氏、Bluetooth SIG テクニカル・マーケティング・マネージャ 日本担当の本保 孝治氏
 Bluetooth SIGは、Bluetoothの仕様策定やライセンス管理を行なう団体。参加企業の担当者が集まり、これまでにもさまざまなBluetoothの仕様が策定され、アップデートされてきた。今回、Bluetoothの利用や普及に注力する日本の業界団体であるMCPCとBluetooth SIGとの間で協力関係に関する正式な同意がなされたことについて、MCPC Bluetooth推進委員会 委員長の酒井 五雄氏は、MCPCとしての貢献に加えて、日本という地理的な環境も要因に挙げる。Bluetooth SIGにおける仕様策定において、欧米やアジア地域からは各企業の担当者が出席するのに対し、日本からはMCPCが各企業の意見をまとめて提案を行なっていたという。各仕様の策定に関わるワーキンググループ(WG)での電話会議では、時差の関係から日本では深夜に開始されることが多く、英語による電話でのコミュニケーションなども、アジア地域の企業には現実的にハードルになっていたという。

 こうした地理的な要因を含め、国内企業の不利な点を吸収する形でも活動していたのがMCPCで、Bluetooth関連のセミナーの支援といった活動についても継続的に行なってきた。仕様策定においては、「AVRCP」の策定に大きく貢献している。同プロファイルはMCPCから提案された拡張機能のおよそ8割程度が反映される形でVer.1.3にアップデートされた。こうした実績を踏まえ、Bluetooth SIGが正式に業界団体としてのMCPCとの協力関係を文書化し明確にしたのが、4日に交わされた覚書きということになる。

 Bluetooth SIG テクニカル・マーケティング・マネージャ 日本担当の本保 孝治氏は、「Bluetooth SIGにとって、MCPCを通して日本企業のリソースを活用することは重要で、Bluetooth全体にとっても大事なこと」と国内企業の貢献に期待を寄せる。MCPCの酒井氏は、「MCPCに参加し、仕様の提案を行なうことがBluetooth SIGへの提案につながる」と、これまでよりもBluetoothの仕様策定に貢献しやすい環境になるとした。


 低消費電力の規格「Bluetooth low energy」では、「ULP」WGにおいて20%が日本企業とのことで、仕様策的において活躍しているという。また、現在のBluetoothを利用した腕時計とは異なる、腕時計などに向けた専用の仕様を策定する「リモートディスプレイ」WGでは、40%が日本企業とのことで、日本の腕時計メーカーが中心になっているとのこと。「リモートディスプレイ」は正式な仕様化を目指して現在策定作業中となる。

 このほか、認証関連についても、2007年の2月から新しい制度が導入されている。Bluetooth機器がOEM供給であれば、最終製品のBluetooth登録費用が無料になるといった制度に変更されており、これまでよりも安価な製品が登場する下地ができあがっているという。携帯電話本体などメーカー内においても、仕様・機能が同じであれば、外観を変えても、Bluetoothの登録料は初回の(外観を変える前の)製品のみで済むとのこと。国内では音楽機能での利用がBluetoothの普及を牽引していることとあわせ、今後Bluetoothを搭載した携帯電話が拡大していくとの見方が示された。



URL
  Bluetooth SIG
  http://japanese.bluetooth.com/bluetooth/

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(太田 亮三)
2008/06/11 14:41


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