iPAQ Pocket PCの特徴は、特異なデザインにジャケットコンセプトにより拡張パックを取り替えることでさまざまな拡張性を実現したことだろう。日本語版では、CF Type IIに対応したCFカード拡張パック(別売の場合は5,200円)が標準で付属する。また、別売で、本体に内蔵されているものと同じバッテリが内蔵されたPCカード拡張パック(1万5600円)が販売される。さらに、PCカードが2枚刺さるデュアルPCカード拡張パックもアメリカでは発表されている(日本での発売時期は未定)。
iPAQ Pocket PCでは、なかなか興味深いソフトウェアが多い。Pocket PCに標準で付属しているPocket Excel、Pocket Word、Pocket Internet Exploer、予定表、連絡先、仕事(時々なんというネーミングだと思わないでもない)などの他に、日本語版独自のソフトウェアがCD-ROMで提供されている。
MPEG-4の動画ストリーミングに対応した「PVPlayer v2.0」、JavaScript、SSl1.1/1.2に対応したWebブラウザ「NetFront 2.6 for Pocket PC」、デジタルカメラなどの画像管理ソフト「EasyViewer for iPAQ」、MP3、MIDI、RMFなどのサウンドファイルに対応した音楽プレーヤー「Beatnik Player for Pocket PC」、小遣い帳ソフトの定番「DMoney V3.5」、鉄道ルート検索ソフト「JRトラベルナビゲータ Pocket PC対応版」、Web検索支援ユーティリティ「WordLinker for PocketPC」などだ。
CD-ROMからインストールする必要があるが、MP3、MIDI、RMFなどのサウンドファイルに対応した音楽プレーヤー「Beatnik Player for Pocket PC」
PEG-4の動画ストリーミングに対応した「PVPlayer v2.0」
「Qスタート」。左上をタップすれば登録したプログラムなどがメニュー表示される。
ただ、結構ダブりも多い印象も与える。たとえば、音楽プレーヤーであればWindows Media Playerで十分な気がする。また、Pocket IEがあるのにNetFrontなんているんだろうかと思ったが、NetFrontは意外に使えるWebブラウザだ。ハンドヘルドPC 2000に付属するPocket IEは、IE 4.0相当になったようだが、Pocket PCに付属するPocket IEはそこまでの機能はなく、NetFrontでなければ使えないWebサイトも結構多いようだ。逆にNetFrontでは画像を縮小して1ページで見たりといったことはできず、スクロールする必要があるようで、そういった部分というのはユーザーが使い分けていくしかないようだ。使えないよりは多少見にくくても使いたいという場合も多いと思うので、NetFrontの搭載は歓迎するべきことだろう。