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NICT、テレビ放送帯ホワイトスペース活用の無線LANタブレット開発

 情報通信研究機構(NICT)は、テレビ放送用の周波数帯のホワイトスペースを活用できる無線LANタブレットを開発した。ホワイトスペースの活用に必要な標準化活動に利用するもので、伝搬特性評価などが行われる。

 NICTが開発したタブレットは、市販のAndroidタブレットに周波数変換装置を取り付けたシンプルな構成。通信方式として既存のIEEE802.11b/gを利用し、従来から利用されている2.4GHz帯に加えて、ホワイトスペースの470~710MHz帯でも利用できるようになっている。ホワイトスペースでは、IEEE802.11b/gの周波数をUHF帯に変換する。

 ホワイトスペースの利用にあたっては、テレビ放送に干渉を与えない仕組みが必要で、インターネット経由で「ホワイトスペースデータベース」にアクセスし、テレビ放送の送信所の場所や周波数、時間や送信電力、地形情報などを考慮した、端末が利用できる周波数の情報を取得して利用する。「ホワイトスペースデータベース」には、すでにNICTが開発しているホワイトスペース向けの無線LAN基地局を介してアクセスする。

今回開発されたタブレット(左)

太田 亮三