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シャープのGALAPAGOS STORE、EPUB3コンテンツを提供開始

シャープのGALAPAGOS STORE、EPUB3コンテンツを提供開始

 シャープは、デジタルコンテンツ配信サービス「GALAPAGOS STORE」で、新たにEPUB3形式で制作されたコンテンツの取り扱いを開始した。まずは集英社と小学館のコンテンツが提供され、早川書房や他の出版社は順次提供される予定。

 EPUB3とは、電子書籍の標準規格「EPUB」の最新版。これまでGALAPAGOS STOREでは、XMDF形式、EPUB Open Manga Format形式、.book(ドットブック)形式で制作されたコンテンツを取り扱ってきたが、今回より、出版社側がEPUB3形式で制作したコンテンツも「GALAPAGOS STORE」で提供することになった。

 GALAPAGOS STORE側では、EPUB3で制作されたコンテンツを配信用パッケージに変換して、エンドユーザーのビューワーアプリで利用できるようにする。ユーザー側では、これまでのGALAPAGOS STOREのビューワーアプリの操作感などは同じ形で利用できる。またフォントサイズを変更してレイアウトを自動的に整えるリフロー型、レイアウトは維持する固定レイアウト型、どちらのコンテンツも利用できるとのこと。

 シャープによれば、たとえば辞書、あるいは長大な文量の書籍などを読み込む際、GALAPAGOS STOREでは、データをブロック化し、表示に必要な部分を読み込むという手法や、これまで培ってきた日本語表示のレイアウト処理によって、スピーディな書籍の表示を可能にしていると説明。EPUB3コンテンツも同様にブロック化して読み込む形となり、スピーディな表示を実現している。またEPUB3コンテンツの制作には、業界団体によるガイドラインが存在するものの、出版社によっては必要なデータが抜けていたり、独自拡張が施されていたりすることがある。GALAPAGOS STOREでは、こうした差異を吸収しつつ、本来、意図されたレイアウトに沿って表示できるよう調整しているとのこと。

 シャープでは今後、このEPUB3変換の技術をソリューションとして、電子書籍サービス事業者向けに展開していく方針。

関口 聖