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ドコモ“ジュニスマ”説明会、「安心・安全への強い思いから」

ドコモ“ジュニスマ”説明会、「安心・安全への強い思いから」

NTTドコモ マーケティング部 マーケティング統括担当部長の齋藤武氏

 NTTドコモは、小学校の高学年を主なターゲットとする「スマートフォン for ジュニア SH-05E」を発表した。説明会にはNTTドコモ マーケティング部 マーケティング統括担当部長の齋藤武氏が登壇し解説を行った。

 齋藤氏はまず、未成年ユーザーの市場でスマートフォンの利用率が上昇傾向にあり、小学生においても約8割がスマートフォンの利用や利用したい意向があるという調査結果を示し、小学校の年齢層においても需要が高まっているとする。

 一方で、保護者にとっては回線が増えることに対する料金面での抵抗感や、インターネット関連のトラブルを危惧する傾向が見られ、実際に中学1年生の息子がいるという齋藤氏も「ネット系のトラブルには不安だなと感じている」とした。今回開発された「スマートフォン for ジュニア SH-05E」は、こうした保護者の声を反映させたものとし、「いかに安心・安全に使えるかを最重要のポイントにした」と経緯を語った。

 その端末の主なターゲットは、小学校の4年生~中学1年生となっている。小学校の4年生以降は子供の嗜好が大きく変化するとし、「キッズケータイでは子供っぽ過ぎるが、普通のスマホはまだ早い」という、ドコモとしてきちんとリーチできていなかった年齢層向けの製品になっている。

 保護者が設定できる、さまざまな制限機能を搭載したこの端末だが、こだわった点は、端末全体の利用を時間帯や累計の利用時間で制限する機能という。深夜の利用を制限したり、1日何分、ひと月あたり何分という設定にしたりでき、またこうした利用のためのルールは「親子で使い方のルールについても、コミュニケーションしてもらいたい」とした。

 なお、この端末は基本的にアプリの追加インストールはできないが、Androidの仕様に準拠する形で、保護者が設定を変更した上で、apkファイルをSDカード経由でインストールすることは可能になっている。子供だけで勝手に操作できる項目ではないが、一方で、悪意のあるユーザーが操作することを前提としているわけでもない。こうした仕様についても「利用は親子でルールを決めるなど、コミュニケーションをしてほしい」(説明員)としている。

 齋藤氏は、「ジュニア向けで制限が強くかかっている製品だが、安心・安全への強い思いからこうなった」と経緯を語っている。

 質疑応答の時間では、販売目標や市場規模について問われた齋藤氏は、年間30万台の販売を見込むと説明。市場規模は、小学5、6年生の人口が各100万人、携帯電話の普及率が約30%とし、約60万人程度ではないかとした。

プレゼンテーション

太田 亮三