ドコモ、インマルサット対応の衛星携帯電話を発売


「IsatPhone Pro」

 NTTドコモは、衛星電話サービスの「インマルサット」に対応した携帯電話端末「IsatPhone Pro」を8月上旬に発売する。基本的に法人向けに販売されるが、法人向け窓口にて個人でも購入可能。端末価格は10万円程度になる見込み。

 今回発売される「IsatPhone Pro」は、英インマルサットが提供する衛星電話サービスの「インマルサット」に対応。ドコモは、インマルサットのサービスを日本国内向けに提供しているJSAT MOBILE Communicationsから回線と端末の提供を受け、MVNOの形でサービスを提供する。

 「インマルサット」のサービスエリアは、日本国内を含む全世界。なお、北緯および南緯70度より極に近い一部の地域では利用できない。インマルサットでは、赤道上空約3万6000kmの静止軌道にて、通信衛星「Inmarsat-4」3機でエリアを構築している。

 利用料は、料金プラン「タイプGSPS」が用意され、月額4900円。通話料は1分あたり160円、SMSは1通当たり70円。

 「IsatPhone Pro」は、GSPS型の衛星携帯電話で、ドコモが提供しているワイドスターIIなどとは異なり、アンテナ一体型のボディが特徴。同端末は、外国で利用するために販売された実績はあるものの、日本国内でも利用できるよう各種の認証を取得して提供されるのはこれが初めて(東日本大震災の際には特例措置として国内でも使われた)。

 「IsatPhone Pro」では、音声通話、上下とも最大2.4kbpsのデータ通信、SMSを利用可能。カタカナを使った日本語の表示および入力が可能で、SMSは1通でアルファベットは160文字、カタカナは74文字を送信できる。ひらがな、漢字は一部が表示できる。

 連続待受時間は約100時間。連続通話時間は約8時間。大きさは約54×170×39mmで、重さは約279g。


インマルサットのカバーエリア

 




(太田 亮三)

2012/7/24 18:09