ICT総研、高速データ通信サービスの通信速度調査


 ICT総研は、携帯各社の高速データ通信サービスの調査結果をまとめた。サービスインしたばかりの「SoftBank 4G」が全般的に良い結果となっており、利用者が少ないことを前置きした上で、「圧倒的なスピードで他社の追随を許していない」などとしている。

 調査の対象となったは、NTTドコモのLTEサービス「Xi」、UQコミュニケーションズの「UQ WiMAX」、AXGP方式を採用するソフトバンクモバイルの「SoftBank 4G」、イー・モバイル(イー・アクセス)のDC-HSDPA/HSPA+サービス「EMOBILE G4」の4サービス。ICT総研では、3月15日からスタートする「EMOBILE LTE」は調査対象外としている。

 調査は2月27日~3月2日にかけて、昼(13時~17時)と夜(17時~21時)に実施された。首都圏18地点、名阪エリア8地点の合計26地点の鉄道駅において測定し、測定地点毎に、ホームと改札内、改札外の3カ所で3回ずつ計測し、その平均をとったとしている。

 なお、調査に使ったのはドコモの「L-02C」、UQの「WM3500R」、ソフトバンクの「101SI」、イー・モバイルの「GP02」となる。速度は「BNRスピードテスト」を、動画は3分5秒、720pのYouTube動画を利用している。測定に使ったパソコンはパナソニック製「CF-N10」となる。

 調査の結果、計測地点26カ所の昼帯の下り平均速度は、ソフトバンクが8.55Mbps、UQが3.9Mbps、ドコモが3.6Mbps、イー・モバイルが2.67Mbpsとなった。夜間はソフトバンクが5.29Mbps、ドコモが2.07Mbps、UQが1.99Mbps、イー・モバイルが1.8Mbpsとなった。

 上りの平均速度は、昼間はソフトバンクが2.64Mbps、UQが2.39Mbps、ドコモが1.75Mbps、イー・モバイルが0.91Mbpsで、夜間はソフトバンクが1.99Mbps、UQが1.96Mbps、ドコモが1.24Mbps、イー・モバイルが0.61Mbpsだった。

 なお、YouTubeの視聴開始までの時間は、昼間はUQが3.25秒、ソフトバンクが3.29秒、ドコモが3.8秒、イー・モバイルは4.28秒、夜間はUQが3.72秒、ソフトバンクが3.73秒、ドコモが4.44秒、イー・モバイルが4.49秒だった。

 ICT総研では、「SoftBank 4G」の圧倒的な通信速度が目立つとしている。多数の地点で下り10Mbps以上を記録しており、都心の駅ホームでは25Mbps以上になるなど、圧倒的なスピードで他社の追随を許していないという。

 

(津田 啓夢)

2012/3/7 18:28