KDDIと中国テンセントが提携、auスマホに「モバイルQQ for au」


 KDDIは中国のSNS(ソーシャルネットワークサービス)事業者であるテンセントとスマートフォンアプリで提携し、14日よりauのスマートフォン向けチャットアプリ「モバイルQQ for au」の提供を開始した。利用料は無料。

 「モバイルQQ for au」は、テンセントが展開するチャットサービス「QQ」のチャットがauのスマートフォンで楽しめるアプリ。在日中国人をメインターゲットにしたサービスとして提供される。対応機種はAndroidスマートフォンのみ。QQのアカウント(QQ ID)を登録して利用する形となっており、アプリで取得したQQ IDは、テンセント提供の他のWebサービスでも利用できるほか、既にQQ IDを保有していれば、そのIDで「モバイルQQ for au」を利用できる。

 アプリでは、友人として登録した他のユーザーがオンラインかどうかステータスを確認できるほか、リアルタイムでメッセージをやり取りできる。Twitterのように短文を投稿したり、写真も投稿したりできるミニブログ機能も用意されている。このほか、日本人向け中国情報サイト、中国人向け日本情報サイトを集めたリンク集も備える。リンク集は旅行・グルメ情報、生活情報、語学学習サイトなどが収録されている。メニューやメッセージは、日本語・中国語に対応する。

 QQは、主に中国で利用されているサービス。これまでもAndroid、iPhoneで利用できるアプリはあったが、今回の「モバイルQQ for au」は、これまで非対応だった日本語表示に対応した。またカスタマーサポートでも日本語で対応できるようになったほか、新たにリンク集を用意して、ポータルの要素を加えた。

 KDDIでは在日中国人をメインターゲットに、中国に関わりのある日本人などでの利用を見込む。法務省が昨年9月に発表したデータによれば、日本国内の中国人(台湾、香港含む)は約67万5700人とのこと。一方、テンセントでは今回の取り組みを機に日本市場への進出を図る。

(関口 聖)

2012/2/14 14:00