11日のauメール障害、原因は電源設備の故障


 KDDIは、2月11日夜間に発生したEメールサービスの通信障害について、設備故障が原因であることを明らかにした。

 今回の通信障害は、11日20時35分~23時59分、スマートフォンを含む、auの携帯電話においてEメール(ezweb.ne.jp)が利用しづらい状況にあった。その際、Webブラウジングやデータ通信、音声通話に影響はなかったが、メールについては接続しづらい状況となった。ただし、メールが失われたり、届かなかったりすることはなかった。

 原因は栃木県小山市にある同社施設内の通信設備(メール関連のサーバー)に繋がる電源設備が故障したため。このサーバーは、通常、2系統用意された冗長構成となっているが、このときは予定されていたメンテナンスを実施しており、1系統だけで運用されていた。しかし、稼働中のサーバーへの電源設備(UPS)が故障して給電がストップ。このサーバーに収容されていたユーザーのメールが利用しづらい形となった。原因はあくまで設備の故障で、スマートフォンのトラフィック増といった要因は影響していないと見られる。

 電気通信事業法では、サービスが停止したり品質が低下したりした事故で、影響を受けたユーザーが3万人以上で、なおかつ、2時間以上継続した事故を“重大な事故”としている。今回の通信障害は全国615万台の携帯電話へ、3時間24分、影響した。

 なお、KDDIでは9日にもauのスマートフォンが37分間、データ通信が利用できず、その後29分間、利用しづらい状況になる通信障害が発生している。こちらも機器故障が原因。KDDIでは、機器故障の原因を詳細に調べ、今後の対策に活かしていく。

(関口 聖)

2012/2/13 11:46