iPhone/iPadでカラオケが楽しめる「Smart Karaoke」発売


 サン・ホームエンターテインメントは、iPhone/iPad/iPod touchに対応し、屋外でも楽しめる動画通信カラオケ「Smart Karaoke」(スマカラ)のアクセサリーを11月1日に発売する。オープンプライスだが、市場価格は9800円程度になる見込み。

 スマカラは、屋内外や車の中など、場所を選ばず楽しめる動画カラオケサービス。iOS向けのアプリが配信され、アクセサリーと接続することでテレビ出力やマイクなどが使えるようになる。


サン・ホームエンターテインメント 楮氏アクセサリー

アプリ

 スマカラのアプリでは、カラオケ楽曲を検索して曲を再生できる。歌詞の文字送りも通常のカラオケのように歌う部分が色分けされていく。また、キーやテンポも調整可能で、エコーもかけるられる。歌の練習用に音程を表示する機能や、歌った結果を採点する機能なども用意される。

 アプリには無料の楽曲がプリセットされるほか、カラオケの背景動画も複数用意されている。このため、アプリのデータ容量が約400MBと大きなものとなる。しかし、カラオケのMIDIデータ自体は50KB程度と小さいため、3G通信でもストリーミング再生しながら、アプリ内の背景動画を使って本格的なカラオケが楽しめる。

 Wi-Fi接続の場合は、サーバー側にある背景動画が利用できるので、より楽曲にマッチした背景動画が得られる。アーティスト本人が登場する映像やプロモーションビデオなどは配信されない。

 なお、楽曲は全てMIDIデータとなるため、演奏されている楽器の音データが個別に管理されている。たとえば、ギターの音だけ消して再生したり、ドラムだけ消して再生したりといった使い方が可能で、カラオケだけでなく楽器練習用にも利用しやすくなっている。

 サービス開始時に約8万曲以上の楽曲が用意される。J-POP、アニメソング、演歌などさまざまなジャンルの曲が提供され、毎月最大1000曲程度追加されていくという。アプリの利用料は、歌い放題の月額1200円コースと、20曲350円の従量課金コースが選択できる。アプリはApp Storeで近日公開される予定。

 iPhone 4以降、iPad/iPad 2、iPod touch第4世代に対応する。


無料楽曲

アクセサリー

 スマカラのアクセサリーには、変換器(スマカラ本体)カラオケ用マイク、専用のAVケーブルやオーディオケーブルなどが同梱される。iPhoneやiPadはコンデンサーマイクに対応しており、ダイナミック方式の一般的なカラオケ用マイクは接続できない。スマカラ本体は、ダイナミックマイクの変換機となるほか、テレビおよび音声出力に対応している。本体とiPhone/iPadはDockコネクタで接続する。マイクは2本接続可能で、デュエットも可能となっている。

 なお、車中での利用など、マイクやテレビ出力をしない場合はアプリだけで楽しめる。

アプリ40万ダウンロード、アクセサリー7万台

 サン・ホームエンターテインメントでは、40代以下のユーザーが大半を占めるiPhone/iPadユーザーに対して、スマカラをアピールしていく。同社代表取締役社長の楮修氏は、自宅でカラオケを楽しみたいとする潜在的なユーザーを860万人とし、既存のホームカラオケはこのうちの100万人にリーチしているとした。同社は、残りの760万人を獲得し市場の拡大を図っていく方針。40代以上のカラオケユーザー向けには専用機を展開していくという。

 スマカラの担当者によると、Android版の提供も検討しているとのことで、専用機についてはAndroidベースでの開発を予定しているという。サン・ホームエンターテインメントでは、スマカラにおいて、2012年3月末までに7万台の出荷を見込む。アプリについては40万ダウンロードを目標に展開するという。同社はスマカラ利用者を「スマカラ族」と位置付け、利用拡大を図っていく。



 このほか発表会では、スマカラを利用した学生によるカラオケ大会が開催された。優勝者には10万円の賞金が用意された。


 

(津田 啓夢)

2011/10/26 17:34