イー・モバイル、Android 3.2タブレット「GALAPAGOS(A01SH)」


 イー・モバイル(イー・アクセス)は、7インチディスプレイにAndroid 3.2を搭載したシャープ製のタブレット型端末「GALAPAGOS(A01SH)」を8月下旬に発売する。



 「GALAPAGOS(A01SH)」は、Android 3.2を搭載した7インチサイズのタブレット型端末。シャープの「GALAPAGOS」シリーズは、これまでに独自OS採用の専用端末として5.5インチタイプと10.8インチタイプを“メディアタブレット”の名称で展開している。こちらは、今後Android 2.3へのOS変更が予定されている。今回の「GALAPAGOS(A01SH)」はAndroid 3.2を搭載したAndroidタブレットとなる。

 ディスプレイは、7インチ、1024×600ドットのTFT液晶を搭載。静電容量方式のタッチパネル(マルチタッチ)となる。チップセットはクロック周波数1GHzのデュアルコアCPU、NVIDIA製「Tegra2」を採用する。メモリはROM8GB、RAM1GB。外部メモリカードは、最大32GBのmicroSDHCカード(2GB版の試供品同梱)に対応する。背面にオートフォーカス、LEDライト付きの約500万画素のメインカメラを、ディスプレイ側に約200万画素のサブカメラを配している。

 Wi-Fi(IEEE802.11b/g/n)対応モデルとなり、3G回線には対応しない。無線LANの簡単接続機能であるWPSをサポートする。GPSやBluetooth(Ver.2.1+EDR)、加速度センサーやジャイロセンサー、方位センサーなどを搭載する。HDMIやヘッドフォンの出力端子など用意される。

 大きさは約195×122×11.9~12.6mmで、重さは約389g。内蔵のリチウムバッテリーの容量は約1620mAh(7.4V駆動)で、駆動時間は書籍閲覧時に約7.5時間、動画再生時に約6時間となる。充電時間は約2.5時間で、専用のACアダプタで充電する。

 「GALAPAGOS(A01SH)」は、シャープ製液晶テレビ「AQUOS」との連携機能が用意され、HDMIケーブルを利用して「GALAPAGOS(A01SH)」の画面をテレビに表示できる。また、電子書籍配信サービス「TSUTAYA GALAPAGOS」に対応し、書籍やコミック、新聞や雑誌などの電子版やマルチメディアコンテンツが楽しめる。Flash Player 10.3をサポートするほか、ビジネス文書などの閲覧・編集が可能なアプリ「Documents To Go 完全版」(Excel、Word、PowerPoint、PDF)なども用意される。

 イー・モバイルでは、モバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi(GP02)」や、テザリング対応のスマートフォンなどと組み合わせて、屋外などでの通信環境を提供していく。「GALAPAGOS(A01SH)」の単体販売も行われる。価格については現時点で検討中となっているが、「競争力のある価格」になるという。



発表会

イー・アクセスの阿部氏
シャープの新井氏

 3日、イー・アクセス本社で開催された発表会には、イー・アクセスの執行役員副社長の阿部基成氏、そして、シャープの通信システム事業本部より副本部長の新井優司氏が登壇した。

 イー・モバイルのシャープ製モデルは「EM・ONE」シリーズ以来。阿部氏は、「GALAPAGOS(A01SH)」について、シャープとのコラボレーションモデルであるとアピールした。タブレット端末は、ビジネス文書の作成やWeb閲覧、ゲーム、フォトアルバム用意など、大画面を利用した用途が考えられるが、その一方で国内のニーズを具現化すると片手での利用や最適な画面サイズ、バッグなどへの収納性など、よりモバイル利用のニーズが高くなる。「GALAPAGOS(A01SH)」は、最新のAndroidのバージョンをサポートし、デュアルコアCPUなどによる快適な操作を提供するという。メインターゲットは、30~40代のビジネス層だが、阿部氏は「(メインターゲットと)同じくらい可能性があるのが女性ユーザー層」と語った。

 また、Wi-Fiモデルのみを提供する背景について阿部氏は、マーケティングの結果であるとした。スマートフォンとデータ通信回線で多くのユーザーが2回線所有しており、場合によっては通話用にフィーチャーフォンの回線もある。こうした中で「タブレット専用回線はニーズが出にくい」と述べ、なんにでも繋げられるモバイルWi-Fiルーターやテザリング機能付きのスマートフォンを利用した通信の方にニーズがあるとした。

 シャープの新井氏は、「GALAPAGOS(A01SH)」について、「オンもオフもこれ一台」「瞬速」「手のひら」といった3つのキーワードを基本に開発したと語った。新井氏は、サイズのイメージとしてMOLESKINEの手帳をを紹介したほか、重さが400gを切ったこと、デュアルコアCPUの効率の良い消費電力、Android 3.2の快適性などをアピールした。

 なお、シャープでは既存のGALAPAGOSシリーズを量販店などを通じて独自に販売している。この取り組みを継続した上で、「GALAPAGOS(A01SH)」は、イー・モバイルの販売チャネルのみで提供していく。今後の販売展開については言及を避けた。



 




(津田 啓夢)

2011/8/3 15:03