ソフトバンク、LTE実証実験の結果を報告


 ソフトバンクモバイルは、埼玉県の熊谷市で実施していたLTEの実証実験について、結果をまとめ、公表した。

 今回の実験は2011年2月末に概要が発表されており、2011年3月~6月にかけて、800MHz帯および2.1GHz帯を利用したLTEの実証実験として実施された。市街地・開放地における特性の比較・評価では、800MHz帯と2.1GHz帯を同一エリアで用いた場合、2.1GHz帯と比較して、800MHz帯は受信電力レベルが9dB、下りの伝送速度は約1.5~2倍に向上したという。

 「複数基地局協調制御方式(ECO-LTE)」を用いた実験では、セル境界で約2~3倍の、下りの通信速度の向上を達成。このECO-LTEは、LTEの基地局に制御ソフトウェアを追加するだけで実現できるとしている。

 このほか、第4世代通信方式の「IMT-Advanced」に向けて、隣接する基地局が協調し、両方の基地局から携帯電話に同一の信号を送信する「複数基地局間協調送信技術」の基礎実験も実施され、セル境界にて約3~5倍の下りの通信速度の向上が確認された。

 同社では今後、商用サービスに向けた準備を進めていく構え。

 




(太田 亮三)

2011/7/13 16:15