ドコモ、スマートフォン向け電子書籍配信の無料トライアル

　NTTドコモは、Xperiaなどのスマートフォン向け電子書籍配信サービスの提供に向けて、10月下旬～12月下旬にかけてトライアルサービスを開始する。トライアルサービスではコンテンツは無料で配信される。

　トライアルサービスは、ドコモが実施する利用調査に協力できるユーザーが対象となる。Xperia、GALAXY Sなど今後発表されるスマートフォン（ドコモマーケット推奨の電子書籍対応端末）で利用できる。

　コンテンツは、雑誌や書籍、コミック、写真集など約50タイトルが用意され、いずれもトライアル期間中は無料で提供される。各コンテンツはビューワーアプリとセットで提供され、それぞれビューワーが異なっている。また、電子書籍のファイル形式もドットブック（.book）、XMDF、独自形式と異なり、配信形態やファイル形式などを含めて、検証用に統一性を持たせていないという。

　なお、ビューワーアプリ付きのコンテンツは、書籍や雑誌のいずれも1冊丸ごとダウンロードできる。コンテンツによっては50MB程度のコンテンツもあるという。コンテンツは無料だが、パケット通信料は発生するのでパケット定額サービスへの加入が推奨されている。

　提供コンテンツは、「別冊メンズEXコーディネート」「新潟美少女図鑑『FREEE!!!!』」「EDGE STYLE」「Motor Magazine」など。特別編集版として「ORICON STYLE」や「ぴあ Special Magazine」なども提供されるほか、幻冬舎や講談社、集英社、小学館といった出版社のコンテンツも用意される予定。

　NTTドコモと大日本印刷は、8月4日、携帯電話向け電子出版ビジネスにおける業務提携に向けて基本合意した。両社は共同事業会社を設立し、秋にも電子書店をオープンすると発表していた。しかし、この電子書店のオープンに遅れが出ており、年明け以降に正式サービスとしてスタートする模様だ。ドコモ広報部では「遅れが出ているのは事実、電子書籍サービスは黎明期にあり、いろいろと時間がかかっている」と説明している。

　今回発表の電子書籍配信サービスのトライアルは、共同事業会社に関連するもので、まずはNTTドコモがサービス主体となってユーザーニーズなどを探っていく。両社の共同事業会社設立について変更はないとしている。本サービス開始時のコンテンツの価格や料金体系などについてはいずれも未定。