ドコモとメーカー各社、アプリケーションプラットフォームを共同開発


イメージ図

 NTTドコモ、ルネサス エレクトロニクス、富士通、NEC、パナソニック モバイルコミュニケーションズ、シャープの6社は、Linux OSおよびSymbian OSに対応した新たなアプリケーションプラットフォームを共同開発すると発表した。2011年度後半に発売予定の携帯電話への搭載を目指す。

 6社は、LTE対応端末の提供に向けて、Symbian OSおよびLinux OSの両方に対応し、メーカー4社が共通で搭載できるアプリケーションプラットフォームを開発する。これにより、携帯メーカー4社は、携帯電話のアプリケーション処理における基本機能の独自開発が不要となり、開発期間の短縮、開発コスト低減が可能になり、独自機能の開発に注力できるとしている。

 今回の取組みは、Linux OS、Symbian OS、およびそれらに共通するライブラリ、ドライバソフト周りを共通化していこうというもの。OSやミドルウェアそのものはそれぞれ検証対象となり、共通化には含まれない。ドコモが提供するオペレータパックやメーカーの独自アプリなどは、今回のアプリケーションの上に載るもの。オペレータパックは一部ミドルウェア領域も含まれるが、前述の通りミドルウェアは共通化には含まれていない。

 6社は携帯電話開発のノウハウを融合し、アプリケーション処理能力の高速化による動画処理機能の向上、3Dグラフィック処理機能の拡充によるマルチメディア機能強化を目指す。また、日本国内だけでなく、世界の携帯電話市場に対してこのプラットフォームを提供する予定で、今後、Android OSなどのオープンOSへの対応も検討していく。

 なお、今回の合意はアプリケーション・プロセッサの共同調達などに踏み込んではおらず、共同調達するかどうかは現時点で未定。ただし、過去の共同開発の事例では、ルネサスが製造まで行っているという。

 



(津田 啓夢)

2010/4/26 15:33