ソフトバンク表参道でiPhone 3GS発売セレモニー


ソフトバンク表参道
店頭でiPhoneについて語るソフトバンクの孫社長

 6月25日、ソフトバンクの旗艦店であるソフトバンク表参道では、一般店に先駆け、午前7時よりiPhone 3GSの販売が開始された。販売の開始に合わせ同店の店頭では、6時45分ごろより発売カウントダウンセレモニーが開催された。

 セレモニーではソフトバンクの孫正義社長が登場し、iPhoneの新機種であるiPhone 3GSについて「iPhone 3GSをすでに何日か使っているが、たまらない。新製品の登場にわくわくしている」と語った。ソフトバンク表参道ではiPhone 3GSの販売に際し、予約を受け付けていたが、それにも関わらず多数の購入予約者が店頭に並んだことについては、「みなさん予約手続きが済んでいるのに並んでいただいて、すごい情熱だと感じた」とコメントした。

 さらに孫社長は、1年前の発売以来、既存モデルのiPhone 3Gをずっと使い続けていることを明かし、「iPhoneを使うようになってから、ネットにアクセスする頻度も、カメラを使う頻度も3倍以上に増えた。まさにライフスタイルが変わった。3GSだとコンパスが内蔵されるので、これまでもiPhoneにより地図を見る頻度が3倍以上に増えたが、さらに増えるのではないか。また、3GSではビデオ撮影にも対応しているので、ビデオを撮る頻度は10倍以上になるだろう。指先だけの操作でストレスも感じない。まさにライフスタイルに革命が起きる。インターネットを持ち歩き、インターネットが生活の一部になる」とiPhoneシリーズが自身のライフスタイルに与えたインパクトをアピールした。

 また、iPhoneのメーカーである米アップル社のCEOであるスティーブ・ジョブズ氏についても言及し、「こうしたライフスタイルの進化を提供してくれたジョブズ氏は、いま体調を崩されて健康状態が心配だが、手術も成功して回復してきたという。彼がまさに精魂をかけて生み出したものを尊敬したい。新しい革命に感謝したい」と語った。

最初のiPhone 3GS購入者にiPhone 3GSを手渡す上戸彩

 ソフトバンクのCMキャラクターである上戸彩も登場すると、さっそく孫社長は自ら3GSの新機能である動画撮影機能を上戸彩に披露した。

 さらに孫社長はサプライズ発表として、ソフトバンクがCMキャラクターとして新たにSMAPを起用することを発表。孫社長によると、ホワイト家とは別のシリーズのCMに加わるという。SMAPの起用について上戸彩は「ドラマの現場で中居さんが『俺もソフトバンクにするから』としきりに言っていたんですが、ご自身がCMに出るからだったんですね」とコメントした。

 発売開始となる7時には、孫社長と上戸彩がカウントダウンを行い、続いて両名はソフトバンク表参道の行列の最初の方に並んだiPhone 3GS購入者たちを握手をしながら店内に迎え入れた。さらに最初の購入者には、上戸彩から直にiPhone 3GSが手渡しがされた。

カウントダウンの瞬間行列の先頭は孫社長と上戸彩に握手とともに店内に迎え入れられた
店頭の行列。多くのマスコミも詰めかけ、歩行者の通路確保がギリギリという状態だった
行列の最後尾(6時20分時点)

 ソフトバンク表参道の行列は、セレモニー開始前の6時20分ごろの時点で長さは約60m、行列の最後尾は前日深夜から前夜祭の行われた原宿クエストの前あたりまで達していた。今回は予約販売方式が導入されたことから、500m以上に及んだ昨年7月のiPhone 3G発売時の行列に比べると、行列の規模は大幅に小さくなっていた。また、前日から並んでいた人たちも、前夜祭の会場で夜を明かすことができたため、人によっては1日以上、7月の暑さの中、屋外で過ごした昨年に比べると大幅に状況が改善されていた。

 セレモニー後に行われた囲み取材で孫社長は、この行列が改善されたことについて、「前回から学習し、待たす時間を少なくし、混乱をなくすべく予約を受け付けた。前夜祭の開催を含め、いろいろ学習した結果」とコメントした。

 囲み取材で日本のケータイとiPhoneの関係性について問われると、孫社長は「日本のケータイとの比較と言うより、世界のどのケータイと比較しても、iPhoneは新しいトレンドとなった。世界中のケータイがiPhone化している。たった一つの機種でこれほど業界にインパクトを与えたのは初めてだろう。僕もiPhoneを持ち歩くようになり、ノートパソコンを持ち歩かなくなったので、ノートパソコンにも影響を与えているのではないか」とコメントした。

 iPhoneがソフトバンクの経営に与える影響については、「販売台数については公表できないが、普通のケータイだと2~3カ月で売れ行きが失速するところ、iPhoneは尻上がりに売れ続けている。また、iPhoneはユーザーあたりの収入も多く、解約率も低いので、トータルで見て経営によい影響を与えている」と語った。



(白根 雅彦)

2009/6/26 09:32