ニュース

広角デュアルカメラの「ZenFone 4」、2倍ズームの「ZenFone 4 Pro」、海外で発表

 ASUSは、ZenFoneシリーズのフラッグシップモデル「ZenFone 4」を発表した。あわせて、ZenFone 4の上位モデルとなる、「ZenFone 4 Pro」も披露している。両機種の特徴となるのは、背面に搭載されたデュアルカメラだ。

ZenFone 4
上位モデルのZenFone 4 Pro

 ZenFoneシリーズでデュアルカメラが搭載されるのは初ではないが、これまでのデュアルカメラは派生機に搭載される特殊な機能という位置づけだった。日本で発売済みの製品では、「ZenFone Zoom S」がこれを採用する。ZenFone 4およびZenFone 4 Proでは、これを標準的モデルで搭載した格好だ。

どちらもデュアルカメラを搭載するが、その役割が異なる

 ただし、「ZenFone 4」と「ZenFone 4 Pro」では、それぞれデュアルカメラの役割が異なっている。まず、ZenFone 4は、向かって左が83度、右が120度のカメラとなり、それぞれ撮れる画角が異なる。右側カメラに切り替えたときには、ワイドアングルの映像に残せるというわけだ。これに対し、ZenFone 4 Proは、左が標準カメラで、右が2倍ズーム用カメラとなる。仕組みそのものはZenFone Zoom Sと同じだ。

標準とワイドの切り替えが可能なZenFone 4
ZenFone 4 Proは、2倍のズームに対応する

 また、ZenFone 4 Proには、ASUSの開発した「SuperPixel Engine」が搭載され、これが映像の処理を担う。2つのカメラの視差を利用し、自然なボケ味を実現するポートレートモードに対応しているのも、ZenFone 4 Proのみとなる。

 2機種共通で、カメラそのものの性能も底上げされた。メインカメラのF値は、ZenFone 4がF1.8、ZenFone 4 ProがF1.7。センサーサイズは、Galaxy S8などと同クラスの、1.4μmとなり、より多くの光を取り込めるようになっている。

レンズが明るくなり、画素のサイズも上がった

 センサーの画素すべてで位相差オートフォーカスを行う、デュアルピクセルAFにも対応。これに加えて、暗所では赤外線を利用したレーザーオートフォーカスを利用する。UIも一新され、左右にフリックすることで、簡単に撮影モードや設定画面を呼び出せるようになった。

左右のフリックで、メニューを呼び出せるようになった

 カメラ以外の部分では、ベースとなるチップセットなども、2機種で異なっている。「ZenFone 4」は、チップセットにSnapdragon 660を採用するミッドハイモデルで、ZenFone 4シリーズの中核となる存在だ。メモリ(RAM)は最大6GB、ストレージ(ROM)は64GB。ディスプレイは5.5インチのフルHD液晶となる。バッテリーは3300mAh。

 一方の「ZenFone 4 Pro」は、プレミアムモデル向けのチップセットであるSnapdragon 835を採用し、下り最大1GbpsのLTE Advancedにも対応する。メモリは最大6GB。ストレージは最大128GBと、ZenFone 4の2倍だ。バッテリーは3300mAh。5.5インチ、フルHDという点はZenFone 4と同じだが、ZenFone 4 Proは、液晶ではなく、有機ELを採用している。

 どちらも前面に指紋センサーが搭載されているが、これはボタンではなく、押し込むことはできない。2.5Dガラスでフレーム部分と一体感を高めたデザインを採用する点も、2機種の共通項となる。なお、ZenFone 4、ZenFone 4 Proともに、今回はグローバル版の発表。日本への導入予定については、明言されていない。