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若者にフォーカスした「IDOL 4」、“8秒で楽しめる”新機能をアピール
2016年10月12日 18:40
TCLコミュニケーションは、Alcatelブランドの新製品として、Androidスマートフォン「IDOL 4」と「SHINE LITE」を発表した。
「IDOL 4」と「SHINE LITE」の詳細は、別記事にてレポートしている(※関連記事)。本稿では、発表会の様子や特徴的な機能についてお伝えしよう。
2015年、ブランド名を「ALCATEL ONETOUTH」から刷新した「alcatel」(アルカテル)。「シンプルなブランド名になった」と紹介するTCLコミュニケーションジャパンのラッキー ツァオ(Lucky CAO)氏は、変更の意図を「若い世代と共鳴するため」と説明する。
アルカテルのメインターゲットはミレニアル世代(2000年以降に成人になる世代)で、75%以下のユーザーが35歳以下だという。ツァオ氏は、常に新しいものを求める若者層のために、最新技術を盛り込んだ端末を提供するのが同社の使命だとアピールした。
フラッグシップ「IDOL 4」の紹介のなかで、手軽にVR(バーチャル・リアリティ)体験が楽しめることに加えて強調されたのが、本体の右側面のボタン「BOOM KEY」(ブームキー)だ。ツァオ氏は「若者を調査して、“8秒”というキーワードに気づいた。ミレニアル世代の若者は、8秒で興味を惹かれたり、決断をしたりする」と話す。
そこで、BOOM KEYに、押した時に使っているアプリによって異なる、さまざまな機能を持たせたという。ロック状態でBOOM KEYを押すとカメラが起動しシャッターとして使える。ギャラリーアプリでは、その時見ているアルバムでコラージュが作り出されてる、動画再生中に押す、面白いエフェクトがかかるといった、その一例が紹介された。
春香クリスティーンがVRに絶叫
ゲストとして、タレントの春香クリスティーンが登場。Alcatelブランドを初めて知ったという彼女だが「スタイリッシュでかっこいい」評価。IDOL 4ではVR映像を体験し、パラグライダーの映像に絶叫していた。
囲み一問一答
発表会終了後に、ツァオ氏は報道陣からの質問に答えた。
――グローバルではフラッグシップとして、「IDOL 4」と「IDOL 4S」の2機種が発表されているが、日本ではIDOL 4のみを投入するのは意図は。
ツァオ氏
日本市場のユーザーニーズを調査した結果、5.5インチのIDOL 4Sでは大きいという判断になりました。
――IDOL 4の海外版では、VRゴーグルがオプションとして提供されているが、日本では標準の付属品としたのはなぜか。
ツァオ氏
海外ではIDOL 4Sの方に、VRゴーグルを標準で付属しています。日本ではIDOL 4のみの投入となるので、VRゴーグルが標準で付属するスペシャルパッケージにしました。
日本でのVRの展開については、コンテンツの拡充も重要だと考えています。日本のVRコンテンツプロバイダーが加入するコンソーシアムとも密に連携をとってコンテンツを拡充していきます。
――IDOL 4はAndroid 7.0のVRプラットフォーム「Daydream」に対応しないのか。
ツァオ氏
Daydreamは、かなり高いスペックが要求されます。IDOL 4ではボトルネックになっています。
――Daydreamに対応したスマートフォンを日本で提供する予定はあるか(※関連記事)。
ツァオ氏
詳細は明かされていませんので、私からはあまり語れません。
――日本でのハイエンドスマートフォンを投入する予定は。
ツァオ氏
一歩一歩、展開していきます。日本では年に1回のペースで新製品を投入していますが、今回はよりエントリーユーザー向けにSHINE LTIEを投入しました。
――SHINE LITEは、より若い世代にフォーカスしたのか
ツァオ氏
「身体が若い世代」だけでなく、「心が若い世代」もターゲットです。SHINE LITEは、よいデザインとユーザー体験でIDOL 4よりも安価なので、より多くの方に楽しんでいただけると思います。
――au VoLTEをサポートした意図は。
ツァオ氏
日本の市場の多くのSIMフリースマートフォンは、NTTドコモとソフトバンクだけをサポートする「完全ではない」SIMフリーです。日本のキャリアを100%サポートする。完全なSIMフリースマートフォンを目指しました。ドコモ、ソフトバンク、KDDIに加えて、すべてのMVNOで利用できます。
――mineoやUQ mobileへの対応は、SIMフリーを名乗る上で重要だった?
ツァオ氏
UQ mobileの協力があったため、負担が少なく迅速にau VoLTEに対応できました。UQは我々にとって重要な顧客です。
――フラッグシップのIDOL 4のストレージ容量が16GBでは、アプリを入れていくと足りなくなるのではないか。
ツァオ氏
SDカードで512GBまで容量を増やせます。アプリも一部はSDカードにインストールできます。
――IDOL 4はリバーシブル仕様だが、端子はmicroUSBでリバーシブルではない。USB Type-Cは採用しなかったのか
ツァオ氏
次の世代で検討します。
――IDOL 4とSHINE LITEにはAndroid 7.0のOSバージョンアップを提供するか。
ツァオ氏
IDOL 3ではAndroid 6.0のバージョンアップを提供した。OSアップグレード時に社内を動かすのは大変ですが、ユーザーの声に答えて検討していきます。
――日本では割賦払いを提供するのか?
ツァオ氏
MVNOや販売店との協力によって展開していく予定です。
――IDOL 4用のケースなど、純正アクセサリー類の提供予定は。
ツァオ氏
パッケージにはクリアケースを同梱しています。純正品ではありませんが、シンプルなもの以外なら、Amazonなどでも購入できます。
――日本での現状をどう見ているか。
ツァオ氏
すべてのデータを把握できているわけではありませんが、努力が必要な状況だと認識しています。
――海外で発表された、360度撮影カメラの提供は予定しているか。
ツァオ氏
グローバルでは来年のQ1に提供する予定です。日本への投入はユーザーの反応を見て、提供を検討します。
――Windows 10 Mobileファブレットの提供予定は(※関連記事)。
ツァオ氏
ほかのマーケットでは提供していますが、日本では競合も多いので、慎重に検討します。
――ウェアラブル製品の日本展開はどうか。
ツァオ氏
キッズウォッチを開発して、ヨーロッパで試験的に提供しています。モバイル対応ですが、2Gにしか対応していません。日本で提供するとなると、まずは3GまたはLTEに対応する必要があります。