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アップル、防水防塵やFeliCaに対応した「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」
2016年9月8日 03:43
予約受け付け開始は9月9日、発売は9月16日〜
iPhoneの新製品は、6/6s系の後継機種となる「iPhone 7」と6 Plus/6s Plus系の後継機種となる「iPhone 7 Plus」。それぞれ従来機種のディスプレイサイズを踏襲しつつ、防水やFeliCaといった新仕様に対応した。最新のiOS 10がプリインストールされる。
ボディカラーは6s/6s Plusから1色増え、シルバー、ゴールド、ローズゴールド、ブラック、ジェットブラックの5色。ストレージ容量も変更されて32GB/128GB/256GBの3種類が用意されるが、ジェットブラックには32GBモデルは用意されない。
価格
日本のアップルのWebページに掲載されているSIMフリー版iPhone 7の価格は、32GBモデルが7万2800円(税抜、以下同)、128GBモデルが8万3800円、256GBモデルが9万4800円。
同じくiPhone 7 Plusの価格は、32GBモデルが8万5800円(税抜、以下同)、128GBモデルが9万6800円、256GBモデルが10万7800円。
iPhone 7(SIMフリー版) | iPhone7 Plus(SIMフリー版) | |
価格 | 32GB:7万2800円 128GB:8万3800円 256GB:9万6800円 | 32GB:8万5800円 128GB:9万6800円 256GB:10万7800円 |
いずれもオンラインでの予約受付は9月9日16時1分に開始。発売は9月16日とアナウンスされている。
ちなみに北米では容量が倍になりつつも価格は据え置きとアナウンスされたが、日本での価格は昨年のiPhone 6s/6s Plusに比べると、容量が倍になりつつも3000円前後安くなっている。また、旧モデル(iPhone 6s/6s Plus/SE)については、ストレージ容量が一部変更された上で、値下げされている。
主な仕様
本体のサイズと重さは、iPhone 7は138.3×67.1×7.1mmで重さは138g、iPhone 7 Plusは158.2×77.9×7.3mmで重さは188g。
ディスプレイのサイズ・解像度は前モデルと同じで、iPhone 7が4.7インチの1334×750ピクセル、iPhone 7 Plusが5.5インチの1920×1080ピクセル。コントラスト比や色域、輝度が向上している。
また、内蔵スピーカーがステレオとなり、横画面表示時にステレオで音楽を楽しめるようになった。音量もiPhone 6sの2倍となり、ダイナミックレンジも向上している。
iPhone 7 | iPhone 7 Plus | |
大きさ | 138.3×67.1×7.1mm | 158.2×77.9×7.3mm |
重さ | 138g | 188g |
ディスプレイ | 4.7インチ 1334×750ピクセル | 5.5インチ 1920×1080ピクセル |
なお、前モデルにあたるiPhone 6sは138.3×67.1×7.1mmで重さは143g、iPhone 6s Plusは158.2×77.9×7.3mmで重さは192gなので、大きさはほぼ同じだが、若干軽くなっている。ただし、両モデルともにイヤホン端子の廃止とステレオスピーカーの追加、iPhone 7 Plusのデュアルカメラなどの変更があるため、ケースの使い回しには制限があると見られ、純正アクセサリのケース類もiPhone 7/7 Plusは専用品となっている。
防水やFeliCaに対応、イヤホン端子なくなる
正面のホームボタンは従来のメカニカルな構造ではなく、力覚センサーと新しい触覚エンジンを組み合わせる構造となった。アップルでは同様の構造をiPhoneやApple Watchのディスプレイ、Macのタッチパッドに採用している。ホームボタンにはiPhone 6s/6s Plus同様の第2世代Touch IDが搭載される。
左側面の音量キーと右側面の電源キーなどのインターフェイスに変更はないが、下端の端子類からイヤホン端子がなくなっていて、同梱のイヤホンもLightning端子接続となり、Lightning端子を従来のイヤホン端子に変換するアダプタも同梱される。
従来モデルからの大きな変更点として、新たにIP67の防水仕様に対応した。iPhoneシリーズで防水防塵仕様に正式に対応するのは今回が初めてとなる。
また、日本向けの新機能としてはFeliCa規格にも対応する。従来のiPhoneが搭載していたNFC機能は、Apple Payのみ対応の、事実上「独自規格」扱いだったが、FeliCaが搭載されたことにより、他社のサービスにも対応する。これらのFeliCaのサービスは10月下旬のソフトウェアアップデート以降に利用できるようになる。
アップルの公式サイトでは、SuicaやQUICPay、iD、そのほか主要なクレジットカードへの対応が、Apple Payの機能として紹介されている。Suicaを利用するには、iPhone 7/7 PlusをSuicaのカードにかざして転送するだけでよく、そのままiPhone上でチャージもできるという。また、同時に発表されたApple Watch Series 2もFeliCaに対応する。
カメラやプロセッサーが強化、バッテリの持ちも改善
背面に搭載されるメインカメラ「iSightカメラ」は、iPhone 7が12ピクセル、iPhone 7 Plusが広角と望遠の2つの12メガピクセルカメラを搭載する。これによりiPhone 7 Plusでは2倍の光学ズーム撮影が可能になる。また、今年末に提供されるソフトウェアアップデートにより、2つのカメラなどを使って奥行きを検出して背景をぼかしつつ、リアルタイムでプレビュー表示するというポートレートモードも追加される。
また、光学手ぶれ補正は従来、Plusモデルのみだったが、今回はiPhone 7も光学手ぶれ補正に対応する。iPhone 7のカメラとiPhone 7 Plusの広角カメラはレンズが同じスペックで、従来よりも明るいF値1.8となっている。また撮影色域も向上している。
前面のインカメラ(FaceTime HDカメラ)も従来の5メガピクセルから7メガピクセルに向上し、広色域で撮影できるようになった。
プロセッサーにはアップル独自のA10 Fusionチップを搭載。64bitアーキテクチャーで、初めてクアッドコアとなった。2コアはハイパフォーマンス動作コアで、2コアが省電力動作コアとなる。iPhone 6s/6s Plusに比べ、CPUは40%、GPUは50%高速になっている。
バッテリーの容量は公表されていないが、バッテリーの持ち時間は従来モデルより2割程度改善し、4G LTEによるインターネット利用はiPhone 7で12時間、iPhone 7 Plusは13時間となっている。
通信機能としては、最大450Mbpsの4G LTE-Advancedに対応と発表されている。iPhone 6s/6s Plusでは最大300Mbps、iPhone SEでは最大150Mbpsだったので、通信速度も向上している。従来同様、VoLTEにも対応している。
Wi-Fiは従来モデル同様、802.11a/b/g/n/acのMIMOにも対応する。
今回はiPhone 7/7 Plusともに、北米や中国向けのA1660(CDMA)とA1661(CDMA)、北米一部とほかの地域向けのA1778とA1784、日本向けのA1779(CDMA)とA1785(CDMA)の3モデルが用意される。iPhoneで日本専用のモデルが用意されるのは初めて。
日本発売モデルの対応バンドはもっとも多く、アップル製品としては初めて、1.5GHz帯のバンド11/21に対応した。ほかのLTE対応バンドは他モデルと共通で、バンド1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/29/25/26/27/28/29/30/38/39/40/41に対応する。
イヤホン端子廃止に合わせて新アクセサリーも多数
iPhone 7/7 Plusにイヤホン端子が搭載されないことに合わせ、同梱のイヤホンがLightning接続に変更された。また新たにワイヤレスイヤホン「AirPods」なども発表された。
AirPodsは左右に独立しているワイヤレスステレオイヤホン。ステレオ音楽を楽しめるだけでなく通話やSiriといった機能も利用できる。加速度センサーや接触センサーなども搭載し、独自のコントロールチップ「W1」でさまざまな操作を実現する。専用のバッテリー内蔵ケースで充電し、単体で連続5時間利用できる。
なお、接続方式は「Bluetooth」とは明言されていない。iPhone 5以降、iPad Air以降、MacやApple Watch、iPod touchとも接続でき、デバイス間を瞬時に切り替えることもできる。
AirPodsは10月下旬発売予定で、価格は1万6800円。
このほかにもアップル傘下のBeatsブランドのBluetoothイヤホン・ヘッドホンの新製品も「Powerbeats3 Wireless」や「Beats Solo3 Wireless」なども発表されていて、そちらにもアップル独自のW1チップが搭載されている。
このほかにもiPhone 7/7 Plus用の各種ケースや新色に合わせたブラック仕様のDockなどの新製品も発売される。
従来製品へのOSアップデート配信は9月14日
従来のiOSデバイスに対しては、9月14日にiOSの最新版であるiOS 10の配信が開始される。
iOS 10は6月に発表済みのもので、対応機種はiPhone 5以降、iPad(第4世代)以降とiPad mini 2以降、iPod touch(第6世代)となっている。
このほかにも発表会では、App Store関連のアップデートして、任天堂のスーパーマリオシリーズのスマホ版、「SUPER MARIO RUN」が提供されることが発表された。スマホ向けに片手でも操作できるようにアレンジされている。
同アプリはスマホではiOS先行で提供される。すでにApp Storeに掲載されているが、まだダウンロードはできず、発表会では今年のホリデーシーズンに発売するとアナウンスされた。アプリ紹介ではApp内課金の表示もあるが、基本的には購入すれば課金しないでもプレイできる仕様だという。
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