【Mobile World Congress 2017】

欧州進出を発表したIoT向け通信サービスのSORACOM

SORACOMブースは単一企業としては4YFNでも最大級

 欧州での展開を発表したばかりの日本の通信事業者、SORACOM(ソラコム)が、Mobile World Congress 2017の併設イベントで、スタートアップ企業を対象とした「4YFN」(4 Years From Now)にブースを出展している。

 4YFNのカンファレンス会場のスポンサーになってSORACOMの名前を冠したり、4YFN内でも最大級のブースを構えたりするなど、同社の強い意気込みを感じさせる。

 SORACOMは主にIoT機器向け通信回線を提供するMVNOだ。ビット単価が安いわけではないが、通信を最適化することで、データが1パケットに満たないような小容量通信を効率的に行ったり、大量の回線を統合管理するプラットフォームを提供したりしている。

TRAMIGOのトラッカーデバイス。遠隔ロックなど、セキュリティ機能もある

 海外進出が発表されたばかりのタイミングだが、すでに海外での採用事例がいくつか紹介されている。 たとえば配送トラックなどで使われているセキュリティ・トラッキングシステムのTRAMIGOにもSORACOMが使われる。TRAMIGOはすでにサービスを提供しているが、その通信回線の選択肢のひとつとしてSORACOMが加わるというわけだ。

さまざまな採用事例。幅広い用途で使われている

 こうした機器間通信するIoT端末は、従来は利用される地域ごとにカスタマー(この場合は配送トラック業者など)が現地の通信事業者と契約していたが、SORACOMを使えばそうした手間をかけることなく、複数の国で簡単に事業を展開できる。

 4YFNの展示は、来場者にもアピールしているが、それ同時に出展者に対しても、小規模スタートアップでは難しい、モバイルネットワークを使ったサービスの国際展開をサポートするソリューションとしてアピールしている。