【2015 International CES】
AndroidもFirefox OSもWindowsも、“選べる自由”を実現したTCLの「Pixi」
(2015/1/9 15:24)
中国家電メーカーのTCLは、CESに合わせてローエンドモデルの「Pixi 3」を発表、同社のブースにはこのモデルが展示されていた。TCLはスマートフォンの開発にも注力しており、日本ではイオンスマホの「IDOL 2S」が販売されている。また、Firefox OSにも早くから取り組み、海外では多数のラインナップを発売していることで有名だ。日本でも限定販売された開発者向け端末「Flame」も、ハードウェアはTCLが担当している。
Pixiは「チョイス」をキーワードにしたスマートフォン。同じブランドの元に、3つの画面サイズをそろえ、同一ハードウェア上でAndroid、Firefox OS、Windows Phoneが動作する。ただし、ユーザーがこれらOSから好みのものを選択してインストールできるのではなく、あくまで3つのOSの選択肢をメーカーが用意する形となる。背面のカバーもカラーを多数そろえ、ここでも“選べる自由”を実現している。
ディスプレイのサイズは、3.5インチ、4インチ、4.5インチの3種類。3.5インチ版以外は、3G対応モデルとLTE対応モデルの両方を用意する。スペックは、画面サイズが大きくなるほど高くなり、ローエンドからミッドレンジをカバーする。Pixi 3は、主に欧州などでの展開を予定しているという。
スマートウォッチ「+Watch」
また、同社初のスマートウォッチ「+Watch」も合わせて発表された。スマートウォッチだが、組み込みOSとなり、Android Wearのような汎用プラットフォームは採用しない。会場の説明員によると、その上で、TCLが独自に開発したソフトウェアが動いているという。背面に心拍センサーを備え、スマートフォンとはBluetoothで接続。音楽のコントロールや、カメラのシャッターなどの機能を備える。
+Watchのコントロールには、専用のアプリケーションを使用する。端末で取得した歩数などをビジュアル化した形で表示でき、時計のフェイスの変更などもこのアプリから行える。ただし、汎用OSを採用していないため、Android Wearを採用したスマートウォッチのように、アプリケーションを追加することはできない。また、製品版ではないためか、レスポンスは他のスマートウォッチより一段劣る印象を受けた。
その分、バッテリーの消費が少なく、説明員によると「3日~5日は駆動する」という。ベルトの端のキャップを外すとUSB端子が現れ、充電を行える仕様だ。価格も149ドル(約1万7700円)と、他のスマートウォッチより低くなっている。米国では、3月に発売される予定だ。