【2013 INTERNATIONAL CES】
ファーウェイ、フルHDスマホを日本に投入、6.1インチモデルも
(2013/1/9 14:06)
1月7日(現地時間)にファーウェイは、プレスカンファレンスを開催した。フルHDディスプレイを搭載した「Ascend D2」と、6.1インチの大画面を誇る「Ascend Mate」の2機種を発表した。なお、Ascend D2については、「日本市場にも投入する」(Huawei DeviceのChairman、Richard Yu氏)という。発売時期は「将来」として明言されなかったが、中国市場には1月に投入されることを考えると、“春モデル”として登場する可能性が高そうだ。対応キャリアなども明らかにされていない。
Richard Yu氏が新端末を紹介
1年前のCESで、同社は当時世界最薄となる「Ascend P1/P1S」を初公開していた。会見に登壇したHuawei DeviceのChairman、Richard Yu氏はこの1年を振り返り、「昨年から、よりスマートフォンにフォーカスしてきた。ファーウェイの名前がないODMから、自社のブランドを打ち出すようになったのも大きな変化」と語った。
その上で「とても大切な製品」として発表したのが、Ascend D2とAscend Mateの2機種だ。これらの端末は「オールインワン」というコンセプトに基づいて開発されており、「同じデザインフィロソフィー(哲学)でスクリーンのサイズが異なる」(Yu氏)のが特徴だ。デザインのテーマは「Pure&Flow」。手に持った際の心地よさも重視しているという。
Ascend D2
Ascend D2は、443ppiの高精細なフルHD(1920×1080ドット)ディスプレイを搭載。ディスプレイの狭額縁化にもこだわり、「スクリーンとフレームの比率についてはHTC butterfly(HTC J butterflyのグローバル版)以上」(Yu氏)というファーウェイの自信作だ。CPUは自社製(ハイシリコン製)のクアッドコアで、クロック数は1.5GHz。13メガピクセルで裏面照射型CMOSセンサーのカメラも搭載している。
バッテリーの容量は3000mAhで、「iPhoneの2倍以上で、しかも大きいだけではなく、省電力技術も搭載している」(Yu氏)。通信機器ベンダーとして成長してきた同社のノウハウを活かし、データが送受信されなくなったタイミングですばやく通信を切断したり、基地局との通信頻度を落としたりといった仕組みも取り入れ、合計で30%程度、消費電力を削減した。高速充電にも対応する。
さらに、Ascend D2は防水・防塵仕様に対応。会見ではYu氏が端末に水をかけるパフォーマンスを行い、防水性能をアピールした。耐衝撃性も備えているとのことで、落下にも強いという。OSはAndroid 4.1で、ファーウェイ独自の「Emotion UI」にも対応する。Emotion UIは昨年発表された同社のUIで、ホーム画面とアプリトレイの区別をなくし、テーマ設定などのカスタマイズ機能を加えたもの。Ascend D2の本体サイズは140×71×9.4mmで、重量は170gとなる。
Ascend Mate
もう一方のAscend Mateは、ディスプレイの解像度ではなく、サイズにこだわった大型のスマートフォン。16:9の6.1インチで、解像度は1280×720ドット。サムスン電子の「GALAXY Note II」を一回り大きくしたようなサイズ感となる。CPUは1.5GHzのクアッドコア(ハイシリコン製)、OSにはAndroid 4.1を採用する。バッテリーは4050mAhと大容量で、「Ascend D2と同じ省電力技術を搭載した」(Yu氏)。
一度慣れると「ほかのスマートフォンが小さく感じる」(Yu氏)というAscend Mateだが、やはり6.1インチは片手で持ちづらい。こうした欠点を補うための機能が「ワンハンドUI」で、キーボードやダイヤルキーを左右に寄せることができる。また、タッチパネルの感度を上げ、手袋をつけたままでも操作できるような工夫も取り入れられている。サイズは163.5×85.74×9.9mmで、重量は198g。2月に中国市場に投入され、そのほかの市場では3月以降の発売となる。
MWCでのさらなる発表を予告
なお、会見の最後にYu氏はあえて「Mobile World Congressでは、非常に非常に革新的な製品を2機種発表する」と語っている。CESではフラッグシップモデルを2機種同時に発表したファーウェイだが、まだ“隠し玉”を残しているようだ。