NEC、KDDIと協力してRFID対応携帯とクラウドサービス開発へ


 NECは、RFID対応の携帯電話と、同端末を利用するクラウドサービス(モバイルクラウドサービス)を2010年度中に提供すると発表した。SDカードスロット搭載の携帯電話に装着できる、SDIO型RFIDマルチリーダーライターとクラウドサービスを今後開発する。

 NECでは、KDDIが開発する「E05SH」のRFID対応版向けに、SDIO型の外部RFIDリーダーライターを開発する。また、NECが展開するRFID利用のサービス開発用基盤「BitGate」を携帯電話から利用できるよう、KDDIと共同開発する。これにより、営業スタッフや保守スタッフなど、外出先で業務を行う社員をサポートするアプリケーションや、事業所内の日常的な業務のサポートするアプリケーションなどが実現できる。

 ネットワークでやり取りされるのはID情報だけとのことで、携帯電話にID情報を割り当てておけば、その携帯電話からサーバーへアクセスすると、「このIDを持つ携帯電話は社員Aの端末」と判別できるため、ログイン時のパスワード入力などを省略できる。こうした携帯電話にRFIDリーダーライター機能を搭載し、外出先にある自社販売製品や保守対象製品などのRFIDタグを読み取れば、「最新価格」や「故障状況」といった現場の状況を添えてサーバーへ送信、一元管理できる。

 NECでは今後、リーダーライター機能の更なる小型化を目指し、将来的には携帯電話などへ内蔵できるサイズなどを目指す。

 



(関口 聖)

2010/5/12 06:00