OESF、軽量化した組込向けAndroidの開発環境


 組込向けにAndroidの普及促進を図る一般社団法人Open Embedded Software Foundation(OESF)は、同団体が開発した軽量版Android(Light Weight Android、LWA)を採用した組込機器向け開発環境「OESF Platform Builder」を開発した。同団体会員向けに無償配布する。

 「Android」は、米グーグルが主導して開発された携帯電話向けソフトウェアプラットフォーム。オープンソースのため、自由な活用が可能となっているが、OESFでは、Androidが携帯電話向けのため、組込機器向けに転用しやすい構造ではなく、カスタマイズするには深い知識が必要とされることを受け、「OESF Platform Builder」を開発することにした。

 「OESF Platform Builder」は、Java用の開発環境「Eclipse」のプラグインとして提供される。これにより、Androidのコンポーネントから必要なプログラムを自動的に選り分けて再構成するようになっており、開発者がAndroidについて深く学ぶことなく、組込向け開発が進められる。「OESF Platform Builder」で採用されているLight Weight Androidは、携帯向けとして開発されたAndroidから通話機能や高精細画像・動画関連機能などを外したもの。組込機器では、利用できるメモリ容量が限られることから、通常のAndroidをそのまま用いるのは難しいという。

 OESF Platform BuilderやLWAは、アットマークテクノとサムシングプレシャスが中心となって開発された。今度提供される予定の「OESF Embedded Master 2」に搭載される予定で、4月21日開催のイベント「Android Steps Ahead 2010/TOKYO」で紹介される。

 

(関口 聖)

2010/4/8 11:00