日立情報、携帯と連携できる中小企業向けクラウドサービス


 株式会社日立情報システムズは、サポートデスクや携帯電話との連携機能、各種アプリケーションなどをまとめた中小企業向けクラウドサービスを2010年1月より提供する。

 今回提供されるサービスは、厳しい景気状況の中で、中小規模の企業で求められるIT関連の環境を1つにまとめたもの。ネットワーク経由で各種機能が提供されることから、本サービスは“クラウド型”とされている。顧客管理ソフトや日報のデータベース、オフィス文書、メール、会計といった各種アプリケーションを仮想マシンとして用意し、社内からインターネット経由で利用できるようにする。仮想マシンへアクセスするパソコンには、USBポートに専用デバイスを装着する。業種によって必要とされるアプリケーションが異なることから、当初は設備業・工事業向けパック「現場見え~る」、訪問介護業向けパック「訪問見え~る」が用意される。

 社外からは、携帯電話のメール機能を利用し、仮想マシン内の各種データを参照、更新できるようにする。スケジュール管理や作業日報の登録などが携帯電話のメールを使って利用できる。指定のフォーマットに沿ってメール本文にスケジュールなどを入力し、メールを送信すると、仮想マシン上でデータが反映される。送信元には「データが登録された」といった返信メールが届く。

 導入企業は、各種アプリケーションをローカルで保持するのではなく、日立情報システムズ側のデータセンター上で利用する形になり、アプリケーションで作成したデータは「データ金庫」と呼ばれるバックアップシステムで保管される。サポート体制についても、専用窓口が用意され、導入~運用まで問い合わせに対応する。

 1ユーザーの料金は、初期費用として4万円かかるほか、「現場見え~る」が月額1万5000円、「訪問見え~る」が月額1万円となる予定。ただし、導入規模に応じた対応も行っていくという。

 

(関口 聖)

2009/12/7 06:00