世界のケータイ事情
愛犬とのダイエット生活
(2016/3/25 11:00)
最近、もっぱら頭を抱える我が家の問題は、8歳になる愛犬の肥満である。以前より食欲旺盛、中肉体型ではあったが、昨年去勢手術を受けた直後から太りやすくなり、以前と同じ食事量と運動量でも日に日に体重が増加するようになってしまったのである。今回は、肥満と戦う愛犬家の苦労をみなさまと分かち合いたい。
ペットの肥満の主な原因として食事の過大摂取や運動不足の他、避妊・去勢などがあげられる。去勢手術により疾患予防や寿命の延長などのメリットもあり、我が家の愛犬も手術に耐えうる年齢のうちに去勢したほうが良いとの獣医師の薦めもあって受けることとなったのである。その際、太りやすくなる子もいるという話は聞いていたが、こんなに顕著にあらわれ、その後長期にわたる問題に発展するとは思ってもいなかった。
ペットの肥満は関節・心臓への負担や糖尿病など様々な病気をもたらす。我が家の愛犬は膝蓋骨脱臼を抱えており、減量し膝の負担を減らす必要があった。獣医師に相談し体重管理目的の低カロリー・低脂肪のフードに切り替え毎食計量し、散歩の回数も増やし、ダイエット用サプリも試みたが、それでも体重は一向に減らない。時間をかけて食べることで満腹感を得られないかと早食い防止の給餌器も購入してみた。このおかげで以前より食べるスピードは落ちたように思うが、食欲はなかなか治まらない。
ポメラニアンは毛並みが豊かでボディラインが分かりづらいため、常に体重を測定したりボディチェックをまめにしなければならない。体重を測る際は抱っこして体重計に乗り、自身の体重との差分で算出しているのだが、体の小さなペットにとっては数十グラムが大きな差となってしまうので、ペット専用の体重計を購入すべきか考えたことがあったが、体重計の上でじっとしてくれるかが問題だ。そこを何とかしようというテクノロジーが「Bistro」だ。
「Bistro」はフードを食べる際に乗る台が体重計となっていて、食事量と体重を計測・グラフ化し、スマートフォンから閲覧できる自動給餌器だ。顔認識機能とカメラを搭載し、多頭飼いでも個々にデータを計測可能で、さらにダイエットフードのレコメンドや、フードの量を自動調節し体重管理をしてくれるという。外出先からもスマートフォンでペットの様子を見られるなんとも多機能な給餌器だ。残念ながら猫用と謳っているが、是非犬用としても試してみたい。
最近、ペットの消費カロリーや運動量を可視化できるウェアラブルデバイスも増えてきている。米国の「PetPace」や「Voyce」は首輪タイプのウェアラブルデバイスで、ペットの運動量やカロリー等を計測してくれるほか、モニタリングし異常があった場合にお知らせしてくれる。これらが良いと思ったのは、獣医師と常に情報共有ができるという点だ。犬は人間の数倍のスピードで歳を重ねていく。そう思うと現状の年1回の検診では足りないのかもしれない。物言わぬペットに対し飼い主の方が気にかけることも多々あるだろうが、獣医師とつながっていて常に自分の愛犬の健康をサポートしてくれると思うと心強い。
他にも「Anicall」の「しらせるアム」は、消費カロリー等の可視化のほか、ペットの生活状態を記録し行動の変化を捉えて知らせてくれる。ダイエット中は特に体調の変化が気になるので、変動を確認できるのはありがたい。さらに行動解析を通じてペットの気持ちをスマートフォンで表示してくれるというからすごい。長年愛犬と連れ添い、なんとなく気持ちも理解しているように思っていたが、愛犬の本心を知ることができるかもしれない。
おそらく愛犬とのダイエット生活はこれから長く続くことになるだろう。思うような結果も得られず、先が見えない中途方に暮れていたが、これらサービスを活用し、愛犬も飼い主もストレスなく快適なダイエット生活を送っていきたいものである。