本日の一品

本棚から取り出して使うかっこいい椅子「BOOKNITURE」

 床の上でも椅子でも、その目線の高さに関わらず、フレキシブルに空間を理解する日本人は、インテリアに対する許容範囲が大きい人種なのかもしれない。万能な「コタツ」さえあれば、冬のインテリア問題は簡単に解決してしまう。

 そんな日本のコタツ大好き人だが、コタツの骨組みだけ残して簡易テーブルとして春夏秋のリビング生活の期間が圧倒的に長く、年間8カ月くらいにはなるだろう。そんな8カ月の生活に、おしゃれな椅子があればきっと楽しいに違いない。

たたむと海外のグラフィック雑誌とほぼ同じサイズになる椅子「BOOKNITURE」
ブック型のクラフト紙の折りたたみ椅子と薄いクッションシートでワンペアだ

 一方、コタツが生活の中心には全くない、洋式オンリーの生活でも、予想外の数の来客があった時や、ソファのあるリビングルームの中でも、いつもとは少し場所を変えて話したい時や食事をしてみたい時もあるだろう。

 そんな時に役立つのが、「BOOKNITURE」(ブックニチュア)と呼ばれる折りたたみ椅子だ。折りたたむと、大判のグラフィック系洋書のサイズになり、本棚やユニット家具の狭い隙間にも収納可能な、クラフト紙製の強靭な椅子だ。

カラーはフィールドブラウンとレザーブラックの2種類

 折りたたんだ状態の実寸は約180mm×330mm×40mmだ。設置の仕方はきわめて簡単。BOOKNITUREを本棚から取り出し、厚紙で出来た表紙と裏表紙を持って360度に広げるだけだ。表紙と裏表紙の表面にはマグネットが仕込まれているので、表紙同士を合わせるだけでピタッとくっついてくれる。

 念の為に、収納時に表紙を固定している幅広のゴムバンドで、裏表紙を一緒に固定するとより安定度は増すだろう。最後に付属の丸くて薄いクッションシートを上に乗っければ完成だ。本体はたったの1.5kgだが、なんと耐荷重は900kgもあるのには正直驚きだ。

 超強度を実現したハニカム構造の分厚いクラフト紙は、リサイクル紙と原紙を混合し強化処理したものだ。ある程度なら、水滴や湿度にも耐えうる構造のため、水やお茶などをこぼしてもすぐに拭き取って乾燥させれば大丈夫。

ブックを固定している幅広のゴムベルトをはずし360度広げる
マグネットでくっつけた表紙と裏表紙を先ほどのゴムベルトで固定する
ハニカム構造の上部にクッションシートを置けば完成だ。900kgの荷重に耐える

 筆者宅ではフィールドブラウン(薄茶色)とレザーブラック(黒)の二種類のBOOKNITUREを使っている。普段は筆者の書斎の本棚で大型の本と並べて保管。自室では本棚の上などの高い位置に保存しているモノを取る時のステップラダーとして利用している。

 リビングダイニングでは、ソファで映画を見る時のオットマンとして、読書やタブレット・ネットサーフィンのためにテラス近くに置いたシェーズロング(長椅子)のサイドテーブルとしても便利に使っている。

頻繁に使っている場所はテラスそばの読書&ネットコーナーだ
ダイニングテーブルで仕事をする時のサブテーブルとしても十分使える

 また、ダイニングテーブル上で仕事をしていて机の有効面積が足りない時には、BOOKNITUREは臨時のサイドテーブルとして活躍する。2台を縦に積み重ねても、丸いシートのお陰で安定度はきわめて高く、ダイニングテーブル脇に置くちょうど良い高さのパソコンスタンドとしても利便性は高い。アウトドアならBBQパーティーやスケッチ旅行、待ち時間の長い行列でも注目されることは間違いないだろう。

 BOOKNITUREの国内販売元で扱われている「使わない時はコンパクトに、使うときはドラマチックに」というコンセプトの「Lumio」シリーズのブック型照明器具も扱っている。室内での持ち運びに適した「LumioSF」やコンパクトでバッテリーとしても使える「MiniLumio+」を、共通の発想で作られたとBOOKNITUREとあわせて使用すれば、活用範囲はより拡大するだろう。

上から「BOOKNITURE」「LumioSF」「MiniLumio+」
どう組み合わせて使うか考えるだけでなかなか楽しい

 「BOOK+FURNITURE」……顧客を交えたSOHOや、スモールオフィスでの急なミーティングでも、突然、本棚から取り出した書籍が、アッという間に椅子にトランスフォームしたら、予想外のエンタメ効果とグッドセンスに、ミーティングも盛り上がることは間違いないだろう。定常的に空間を専有することがどれほどコストがかかるのか理解している人なら、BOOKNITUREの価値の理解はきわめて早いだろう。

製品名販売元購入価格
BOOKNITURE(ブックニチュア)アークトレーディング1万2420円(税込)

ゼロ・ハリ