現代のデカ画面スマホにお薦め? 軽量ペン型Bluetoothヘッドセット


 電話は遠隔地に居る人との音声会話のための道具としてスタートしたが、約150年にわたるダイナミックなビジネス社会の変化により、モバイル環境においても、オフィスと同じ仕事の流れや効率性が求められるようになった。また、パーソナルな社会生活の上でも、写真など、大きな液晶サイズを要求するアプリが活用されるようになった。必然的に、携帯電話は二つ折りになり、さらに大画面を持つスマートフォンへと形状も変え、機能面でもパソコン並の多機能端末が求められるようになった。

 欧米各国では、音声通話だけの時代から携帯電話の子機としての“頭に取り付ける受話器”(ヘッドセット)が広く用いられてきた。しかし、日本国内においては、現在でも装着しているユーザーをそれほど多く見かけることはない。これは、アナログの音声通話の頃からヘッドセットの習慣がないことと、他人と違うことを望まない日本人独特の性格も影響しているのだろう。一番の変化は、日本の携帯電話ユーザーの多くにとって、すでに音声通話がメジャーではなく、コミュニケーションそのものが、メールやSNSなどテキスト中心に移ってきているからなのかもしれない。

 しかし、いつも忙しくしていることが大好きな人間は、今後、画面操作と音声会話を同時並行的に処理する必要に迫られるかもしれない。携帯電話が一瞬でタブレットにトランスフォームするASUS社の画期的な携帯電話である“PadFone”には専用のペン型ヘッドセットが当初からメーカー純正オプションで用意されている。

 本日、ご紹介する韓国サムスン社のBluetooth技術を採用したGALAXYヘッドセットも、そんな近未来の忙しい人達用の便利な道具になるのかもしれない。人間の耳や口の位置をよく考え、音声電話としてのスペックを追求すれば、スマート・フォンは限りなく軽くあるべきだろう。しかし、時代のトレンドアプリケーションの動向を見れば、液晶は大きく、CPUはパワフルに、それにともなって充電池は肥大化の方向に向って当然だ。そしてスマートフォンの重量はより重くなっていくことは十分予測できる。

 多機能化・高機能化の副作用とも言える端末の重さアップについては、ウルトラ凄いテクノロジー的な解決策が見つからなければ、ヘッドセットは、音声通話とメッセージ交換・共有の間で悩むスマート・フォンの救世主になるのかもしれない。サムスン社の「Slim Stick Type Bluetooth Headset」(モデル番号HM5000)は、軽さたったの20g、マイクロUSB充電端子を持ち、ペン型クリップでシャツのポケットにも容易に収まるコンパクトさだ。本体には、受話スイッチと、受話音量の調整スイッチ、親機であるスマートフォンへの着信を、ヘッドセットのバイブレーションで知らせる機能を搭載している。


GALAXYシリーズ専用のヘッドセット(右)は、秋葉価格で3990円サムソン社の受話機能のある子機(右上)はペン型ハンドセットというのが正確だと思うが……ヘッドセットというのは、Nokia(右下)のように耳にかけてハンズフリーを実現する道具のはずだ。ちなみに、欧米ではヘッドセットはきわめてポピュラーな存在だASUSのスマホがタブレットにトランスフォームする商品「PadFone」とそのメーカー純正オプションであるハンドセット・スタイラス(右端)

 使い方はきわめて簡単だ。USB経由の充電が終われば、HM5000の電源を入れ、親機となるBluetooth対応の自分のスマートフォンとペアリングする。ペアリングはごく一般的な方法で、ほぼ半自動で実現してくれる。一度やっておけば、以降はHM5000のパワーオンだけで接続可能距離にヘッドセットがあれば自動的に見つけて接続してくれる。

 受話機能とハンドセットとしての会話機能はもちろんだが、スペック的には、リダイヤル機能や音声による発信機能などもサポートされているのだが、残念ながら、少なくとも日本語環境で筆者が試した限りではこれらの機能は使えていない。

 とはいえ、HM5000はサムスン製GALAXYシリーズのスマホユーザーなら買っても損はないだろう。大型で使い良いGALAXY NOTEユーザーには最適だ。

HM5000はたった20gで受話機能やリダイヤル機能を実現するすぐれものだ手前のシーソースイッチは受話音量の大小をリアルタイムに変更するスイッチ
スピーカー(左端)とマイクロフォン(右端の小さな穴)そして受話スイッチ(中央)の3つが等距離で配置されている半自動でやってくれるペアリング処理は最初に一回だけ必要だ。


 

商品名実売価格購入場所
SAMSUNG GALAXY SERIES
Slim Stick Type Headset HM5000
3990円秋葉原ジャングル



(ゼロ・ハリ)

2012/11/6 06:00