980円のはんだ付け便利ツール
ガラスレンズ付きクリッパー |
久々にはんだ付けを伴う工作をしようと決めたのだが、筆者は持っている工具も経験も豊富とは言い難い。今回は小さな基板上の細かな作業だと予め分かっていたので、秋葉原の店頭に、ピンセットなどを改めて物色しに出かけた。
そこで見かけたのが今回紹介するガラスレンズ付きクリッパーだ。店頭価格は980円となかなか安く、精密なピンセットなどほかの工具と一緒に購入してみた。
思い返すと、はんだ付けの作業は、右手にはんだごて、左手にハンダと、両手が塞がる場面がほとんど。補助工具を使わず、はんだごてだけだった今までは、かなり苦労しながら作業していた記憶がある。はんだ付けしたい線や端子などの類は、はんだ付けする前はグラグラしているというか、当たり前だが基本的にバラバラで、それをくっつけるのがはんだ付けだ。つまり、押さえておきたい、固定しておきたいこれらの物に対し、“手”の数が足りない場合が多いのだ。
当初はこうした補助工具のことは何も考えていなかったのだが、店頭で見かけて「あ、これは便利に違いない」と確信してしまった。もっとも、はんだ付けのベテランの間では、こうした補助工具は当たり前のツールのようだが……。
実際に使ってみると、基板とケーブルをはんだ付けする際に非常に便利だった。各関節がネジで固定する少々面倒な仕様であるとか、クリップのはさむ力が強すぎるとか、ルーペの見え方が安っぽいとか(笑)、値段相応の部分は多いのだが、はんだ付け直前の状態で基板やケーブルを固定できるのは非常に便利。はんだ付け作業に集中できるので、多少不便な仕様でも、有るのと無いのでは快適さが大違いだ。
一番気になった部分は軽さだろうか。土台の金属(鋳物)は重さがそれなりにあるのだが、やはり小型ということで、力のかかる向きによっては簡単に動いてしまう。ルーペもクリップに近すぎて、綺麗に見るにはアングルなどにコツが必要。ルーペは別パーツとして分離・固定したくなった。今回の作業はすぐに済んだが、もう少し本格的な作業になるなら、こうした補助工具もグレードアップを検討したい。
利用イメージ。被験体は「ジャストブリード」 | 小さな基板などに便利 |
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
ツール×2 クリッパー TC-305 | アイガーツール | 980円 |
2012/11/2 06:00