壁面を収納スペースにする「壁に付けられる家具」

壁に付けられる家具「棚・幅44cm」。壁に接着でもされているかのようだ

　「小さなお子様の手の届かない場所に保管してください」というのは、さまざまな製品の注意書きとして見慣れた文句だ。しかし、筆者の子供が2歳になった今では、これを実現することの難しさを身を以て実感している。子供に知恵が付くというのは可愛くもあるが厄介でもあり、椅子など踏み台になるものを自分で運んできては、これまで手の届かなかった棚の上に手を伸ばすのだ。

　仕方ないので冷蔵庫の上や食器棚の上などにハサミやティッシュ箱などを置くようにしてみたものの、大人も容易に手が届かない場所なので不便だし、第一見栄えが悪い。どうしたものかと思案していたところ、無印良品で、我が意を得たり、な製品に巡り会えた。というわけで今回は、無印良品の「壁に付けられる家具」をご紹介したい。

　「壁に付けられる家具」は、ご家庭の石膏ボードの壁面に、収納棚などといったさまざまな家具を取り付けられるという製品だ。収納家具としてのバリエーションは豊富で、収納棚や仕切り付きのボックスなどのほか、ハンガーやコートをかけられるフックや、鏡などもラインナップされている。

　取り付けは簡単で、専用の固定ピンで壁に家具取り付け用のフックを固定し、そこに家具をひっかけて吊るだけで良い。導入を検討していたときには、強度は大丈夫なのか、棚をちゃんと水平に設置できるのかなど色々心配していたが、結局全て杞憂に終わった。固定ピンが思いのほか強力で、一度突き刺して棚を吊してしまえばガッチリと固定されて動かない。それでいて、壁面からピンを引き抜くのにはそれほど力を必要とせず、また壁面に残る穴も小さくて済む。また設置時には、製品についてきたマニュアルの用紙自体をガイドとして用い、専用フックの取り付けをサポートしてくれる。実に親切である。

　ちなみに筆者の家で購入したのは、ティッシュ箱などの軽い小物をとりあえず置いておくのに適した「棚・幅44cm」と、ハサミなどの小物を収納しておくのに適した「仕切り付ボックス・幅22cm」だ。想像以上に使い勝手が良かったので、今度は「長持」や「コレクションボックス」などの導入も考え始めている。

　壁面を収納として使えるとなると、部屋の家具の配置そのものの考え方が根本から変わる。どう模様替えをしたものかと迷うのもまた楽しい。設置可能な壁面が石膏ボードに限ることや、耐荷重に気をつける必要はあるものの、床にモノを置きたくなかったり、筆者の家のように、小さなお子様のいるご家庭には、是非おすすめしたい一品である。

専用の取り付けフックと固定ピン。固定ピンは画鋲のように抜き差しできる	棚の背面。取り付けフックを引っかけるための金属部品が付いている
実際にモノを置いてみた。「お子様の手の届かない場所に」置いておきたいものをまとめている	一緒に購入した「仕切り付きボックス・幅22cm」。ハサミやカッターなどの収納に便利