アップデートで死角なし!? ファイル共有がはかどる「Wi-Drive」
「Wi-Drive」本体と付属USBケーブル |
iPhoneにはSDカードなどのリムーバブルな外部メモリがなく、デバイス対デバイスで直接データを送受信する無線通信などの手段も用意されていないので、外部とやりとりする場合、何らかのクラウドサービスか、外部ストレージに頼るしかない。そういう意味で、キングストンの「Wi-Drive」には大変期待していた。
iPhone/iPad向けの外部ストレージである「Wi-Drive」。しかしながら、当初はデータ閲覧用のデバイスとしてしか使えなかった。USB接続したパソコンから「Wi-Drive」へ好みのファイルをコピーし、それをiPhone/iPadの専用アプリで閲覧する、というものだったのである。iPhone/iPadに「Wi-Drive」からファイルをダウンロードしたり、「Wi-Drive」にアップロードしたりするという機能は備えていなかった。複数のiPhone/iPadから「Wi-Drive」にアクセスして、それぞれの端末でデータを閲覧するというファイル共有ストレージ的な使い方もできるけれど、このままでは使いどころが限られてしまうなあ、という印象だった。
ところが、10月13日の「Wi-Drive」アプリのアップデートにより、ついに、当初からの筆者の希望はかなえられることとなった。iPhone/iPadのローカルに「Wi-Drive」からファイルをダウンロードできるようになり、ファイルの種類によっては他のアプリと連携して、クラウドサービスなどへのアップロードも可能になったのだ。
従来は「Wi-Drive」を介して他の人に写真や動画を見てもらっても、見終わればそこでおしまい。ファイルを渡して持って帰ってもらおうにも、パソコンがない限りできなかったのだが、最新バージョンではiPhone/iPadの端末内(「Wi-Drive」アプリからのみ参照可能な保存領域)にもダウンロードできるようになった。また、10MBまでのファイルであればメール送信が可能で、テキストやPDF、Word/Excelといったドキュメントファイルも、iOSの「Open In...」機能を使うことで、同機能に対応している他のアプリと連携してファイルを開くことができる。
今やソフトウェアやハードウェアの更新による機能アップは当たり前のことになったけれど、久しぶりに“正常進化するバージョンアップ”というものを体験できた気がして、アップデートのありがたみを実感した次第。iOS同様、まだまだ新機能を追加し続けてくれるであろう「Wi-Drive」に、これからも期待したいと思う。
製品名 | 製造元 | 販売価格 |
Wi-Drive(16GB) | Kingston Technology | 9800円 |
Wi-Drive(32GB) | Kingston Technology | 1万4800円 |
2011/10/18 06:00