ボタン増加で操作性アップ! ソニーの学習リモコン


ソニーが2010年9月に発売した学習リモコン「RM-PLZ430D」

 今回紹介するソニーの「RM-PLZ430D」は、テレビやHDDレコーダーなど複数のAV機器を操作できるという多機能リモコンだ。ソニー製ではないテレビにも対応し、さらに赤外線信号を学習する機能も備えているため、非常に汎用性が高いのが特徴だ。

 個人的に学習リモコンが好きで、この「RM-PLZ430D」で生涯通算4台目。直近では、やはりソニーの「RM-PLZ510D」を約2年間使っていたのだが、心機一転、買い替えてみた。ちなみに「RM-PLZ510D」の直接の後継機種と言える「RM-PLZ530D」も2月に発売されている。

 「RM-PLZ430D」は、ボタン操作でのモード切り換えにより、最大5台の赤外線リモコン対応機器を操作できる。最も分かりやすい機能向上点はボタン数の増加だ。字幕、アクトビラ、2画面表示、AV機器リンクメニュー関連のボタンなどが追加され、ここ1~2年で発売された新型テレビにも十分対応できるようになった。どのモードにしていてもテレビの電源を常にオン/オフできるボタンも、地味に便利だ。

カーソルキー周辺。「リンクメニュー」などのボタンが増えた単3電池2本で動作。電池蓋は基本的に外れないようになった

 

 操作したい機器のリモコン信号を「RM-PLZ430D」に登録する手順も、かなり簡略化された。これまでは製品付属の説明書から対象機器を探し出し、4桁の番号を入力する必要があった。しかし「一発! 初期設定」機能が導入されたことにより、目的のリモコンと「RM-PLZ430D」の赤外線発光部を向かい合わせ、電源ボタンに相当する信号1つ分を学習させる作業だけで、設定を完了させられるようになった。

 実際にこの簡略化された初期設定の機能を東芝のテレビ「37Z9000」とソニーのブルーレイレコーダー「BDZ-A70」のリモコンで試してみたが、きちんと設定できた。さらに学習機能があるので、未反映のボタンを追加したり、ボタンに割り当てられた機能を入れ替えたりたりと、かなり柔軟にカスタマイズできる。

 ただ、筆者の環境では1つトラブルがあった。ヤマハのAVアンプ「AX-V565」の機器登録やボタンごとの信号学習がどうしても上手くいかない。一見問題なく完了したように見えるのだが、電源オン/オフはできるのにソース切換ボタンの登録ができないなど、どうにも想定した設定ができないのだ。電池切れでキチンと信号が発光されていないのかと疑ったり、「RM-PLZ430D」の「AMPボタン」以外へ登録したり、いろいろ試したのが、現状では原因不明。いまのところ、アンプ操作は諦めている。

 というわけで、学習リモコンは非常に幅広い機器を対象としているが、すべての機器を操作できるとは限らない。しかし、それでもオススメしたい超便利機器だと個人的には思っている。購入を躊躇している方も、例えば友達から一時的に借りるなどして、ぜひ一度試してみてほしい。

従来機種「RM-PLZ510D」(左)。ボタンが増えただけでなく、配置もかなり変更された底面の比較。「RM-PLZ430D」(右)は背面がフラットになり、ボタン面を表にして置いても安定するようになった

 




(森田 秀一)

2011/4/13 06:00