高い遮音性、フランジタイプのインイヤーヘッドホン


製品パッケージ。英語版で、背面は日本語シールが貼られる。ブラックのほかホワイトもラインナップ

 今回紹介するのは、SteelSeriesの「In-Ear Headphone」だ。見た目はインイヤー型のイヤホンなのだが、実はさにあらず。イヤホンのピースが最初から3層のヒダ付、つまり耳栓で言うところのフランジタイプになっているのが特徴だ。

 フランジタイプの優位点は、フィット感・遮音性能が高く、かつ気圧の変化に強いこと。市販の耳栓にもこのフランジタイプが多数存在しているが、その多くは飛行機に搭乗する際に耳が痛くならないというキャッチコピーがつけられている。そのくらい気圧変化に効果があるわけだ。

 実際に使った限りでは、やはりフィット感と遮音性は、一般的な製品と一線を画していると感じられる。イヤホン自体はあまり音域が広くなく、音楽鑑賞用としては中程度の性能に思えるが、遮音性が高いため、これまでは静かなところでないと聴こえなかった音が外出先の雑踏の中でも聴こえ、これまで聴き慣れた曲も新鮮な驚きをもって聴けるのだ。購入後まだ飛行機に搭乗する機会がないため気圧変化に関する評価はできていないが、日常利用だけですでによい買い物をしたと思っているほどだ。

 ひとつ難点があるとすれば、海外製品であるが故に、ピースの径がやや大きいこと。通常のインイヤータイプに比べると、短い時間で耳の穴が痛くなることが多かった。交換用ピースも付属しているが、ヒダのない標準タイプ1種類のみで、フランジタイプの交換用ピースは付属しないので、デフォルトのピースのまま使い続けるしかない。耳の穴の径が小さく、通常のインイヤータイプのイヤホンで「小」のピースを使っているという人は、適合しない可能性があるので要注意だ。

 筆者は最近、本製品に付属するフランジタイプのピースを、日頃使っているインイヤーヘッドホンと組み合わせて使用している。好みのイヤホンと、フランジタイプの遮音性、双方のメリットを享受できるというわけだ。接合部の径は問題なく合致するし、ピースがやや大きめなのもなぜか気にならないなど、いいことづくめだと感じている。結果は自己責任となるが、このように他の製品との組み合わせを試してみるのも面白いかもしれない。

ピース部が3層のフランジタイプになっており、遮音性は高い。屋外では車の音がほぼ聞こえなくなるほどで、シチュエーションによってはむしろ危険!?本製品(左)と、筆者が愛用しているイヤホン(右)。現在はこの右のイヤホンにフランジタイプのピースを組み合わせて利用している

 

製品名製造元購入価格
Siberia In-Ear HeadphoneSteelSeries3980円

 

 

(山口 真弘)

2009/8/6 11:00