本日の一品

Type-C対応のちっちゃいセキュリティキー「YubiKey 4C」

Type-Cポートに使える「YubiKey 4C」

 パスワードとそれ以外の手段を組み合わせてWebサービスなどにログインする2段階認証の仕組みが、いろいろなサービスに少しずつ広まってきた。

 2段階認証といってもいくつかパターンがあって、パソコンやスマートフォンでほとんど追加コストなしで実現する方法としては、「Google Authenticator」などのコード生成アプリを利用したものがある。一方、今回紹介するようなUSB接続のセキュリティキーを用いるパターンでは、別途ハードウェアが必要になるものの、コードの確認やキー入力が不要になるので手間が少ないというメリットがある。

筆者が購入した歴代のセキュリティキー

 筆者が最初にセキュリティキーを入手してから3年近くたち、製品のバリエーションもわずかずつではあるが増えてきた。一番最初は写真左上の青いもの。これはType-AのUSBポートに対応する製品で、差し込んで金色の部分をタッチしたのを契機に認証処理が行われる。中央は2016年に購入した、Type-AのUSBポートに加えてNFCにも対応する製品。そして今回入手したのが、右下の「YubiKey 4C」だ。

 見て分かる通り、YubiKey 4CはUSB Type-Cに対応するセキュリティキーだ。使い方としては3年前の青い製品と似ていて、USBポートに挿入して使う形になる。NFCには対応していない。認証が必要になったタイミングでUSBに差し込み、両端にある接点を指でつまむことで認証処理がスタートする仕組みだ。

両端に金色の接点が見えるだろうか。この両方を指でつまむことが認証処理の契機となる

 これまでで最もコンパクトなサイズで、ともすれば簡単になくしてしまいそうだが、他の2つのセキュリティキーと同じようにキーホルダーに入れて持ち歩くことを考えると、小さいおかげでかさばらないのがいいところだ。

とにかく小さいのがいい

 これで、Type-Cポートしか備えていないMacBook Proで直接扱える周辺機器をまた1つ充実させることができた。もしNFCに対応していれば、スマートフォンの2段階認証用としても兼ねられるので理想的なのだが……。それでも、たとえばGoogleアカウントの2段階認証では複数のセキュリティキーを登録しておけるので、NFC対応の製品と今回の製品の両方を使うようにすれば問題ない(Type-Cポートを備えるスマートフォンにも接続してみたが、利用できなかった)。

Googleアカウントでは複数のセキュリティキーを使えるので、NFC対応とType-C対応の2つを登録している

 ただ、これはMacBook Pro自体の問題でもあるのだが、MacBook ProのType-Cポート同士、あるいはイヤホンジャックとの間隔が狭いせいで、他の機器を接続していると、そのコネクターと干渉して認証のための操作ができないのがネック。2段階認証は、一度認証すればしばらくは発生しないイベントではあるけれど、いざ必要になった時は他のUSB機器を取り外し、セキュリティキー単独で使わなければならないのは少し面倒かもしれない。

イヤホンプラグを差し込んでしまうと、接点に触れることができなくなるので認証が行えない
隣にもう1つUSB機器を接続してしまうと完全に「詰み」である
製品名販売元購入価格
YubiKey 4Cyubico50ドル(約5500円)