本日の一品

モバイルに最適、小型Bluetoothトラックボール

ナカバヤシ「Digio2小型無線静音5ボタントラックボール」

 近年、トラックボールの新製品が定期的に発売されるようになってきており、愛好家としてはありがたい限りだ。本体を動かす必要がないので机上スペースを必要としないメリットがあるにも関わらず、使っているといまだ奇異の目で見られる不遇のツールであるが、それでも昨今は理解が進んだのか、時々思い出したように新製品が発売される。トラックボール文化存続のためにも、ぜひ新商品を紹介させていただきたい。

 ナカバヤシのパソコン周辺機器ブランド「Digio2」から発売されたトラックボール「小型無線静音5ボタントラックボール」がそれだ。名は体を表す商品名だが、もう少し詳細を説明しよう。

背面に電源とペアリングボタン。単4電池2本で約276時間動作するとしている

 パソコンなどに接続して使用するポインティングデバイスで、接続はBluetooth。左右クリックボタンのほか、進む/戻るボタン、ホイール押し込みと、計5つのボタンを搭載している。右手を置くと親指の当たる位置にボールがあり、本体を動かさずにこのボールを動かすことでマウスカーソルを移動させる。

手を乗せると手のひら部分が浮くコンパクトさ

 特徴として、分解能が固定と可変の2種類を選べる点がある。分解能は450~1200dpiとしているが、ホイール下のボタンを押す事で650dpiの固定モードか、可変モードに切り替えることができる。可変モードではボールの動きを検知して、ゆっくりのときは低い分解能、早いときは高い分解能に自動でスイッチし、細かい作業で少しずつ動かしたい時と、大ざっぱに動かしたい時などの意識をせずに切り替えてくれる。ディスプレイの高解像度化が進んでいる昨今に対応した便利な機能だ。また、静音ボタンを採用しており、静かな環境での作業時に向いている。

エレコムM-XT1DR、ロジクールM570とのサイズ比較。比べるとコンパクトさが強調される

 もうひとつ特徴的なのがサイズだ。これまでのトラックボール製品、とりわけ親指型トラックボールは手のひらを置くパームレスト部分がしっかりあるものが多かった。商品名で小型をうたうだけあり、パームレスト部分がすっぱり切り落とされている。実際に使ってみると、机に手のひらを置いて作業するときはもちろん、ちょっとだけ使うときに、手のひらを浮かせたまま作業しても思いの外違和感なく操作できる。これによりモバイル性が格段に上がっている。

 ちょっともったいないと思うのは、キーアサインを変更できない点。ソフトなどがなく、標準のマウスドライバーでの動作となっており、画竜点睛を欠く。 同じ仕様で有線型・2.4GHz帯無線ドングルを使用する型もラインアップされているが、モバイルの観点でなくても一番取り回しがよいのは今回紹介したBluetooth型だろう。外でもトラックボールを使いたいという生粋のトラック野郎におすすめの一品である。

製品名販売元購入価格
Digio2小型無線静音5ボタントラックボールナカバヤシ6327円