本日の一品

スマホゲームを快適にする、ツインファンの空冷グリップ「スマクール」

小型のファンを2つ載せた「スマクール」

 スマートフォンで処理の重そうなゲームをプレイしたり、動画再生していたりすると、次第にホカホカになっていく。そうなると、CPUの処理速度が低下して、操作感が落ちたり動作がもっさりしてしまうことがある。発熱だけが動作が遅くなる原因とは限らないが、スマートフォンの発熱を抑えれば、より長い時間スムーズに動作してくれるはずだ。そこで、「スマクール」。

 「スマクール」は、小型のファンを2つ搭載したスマートフォン用グリップ。取り付けたスマートフォンの背面をファンで冷やし、発熱を抑えるアイテムだ。

 取り付け方法は可動するホルダーでスマートフォンを挟み込むだけと簡単。横幅80mm、厚さ9mm程度までのスマートフォンが取り付け可能で、例えば5.5インチディスプレイのiPhone 7 Plus(横幅77.9mm)や5.9インチのHUAWEI Mate 9(横幅78.9mm)を装着できる。ただし背面がラウンド形状になっていると装着できない場合もあるので要注意。

HUAWEI P9は側面中央に電源ボタンがあるため、ホルダーと干渉しないよう位置をずらして装着した

 まずはスマートフォンを装着せず、ファンの電源だけ入れてみる。風量は大きいとは言えないが、指を近づけてみるとひんやり冷たい。冷却効果は期待できそうだ。ファンの音は静かな室内だったら若干気になるくらいだろうか。なお、ファンは内蔵バッテリーで駆動し、最大約8時間稼働する。こまめに充電せずとも使い続けられそうだ。

本体背面にファンの電源スイッチがある

 実際に冷却効果はあるのか、HUAWEI P9で「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」(以下、デレステ)をプレイして試してみることにした。HUAWEI P9ではデレステをプレイすると画面描画に問題が発生することがあるが、動作に問題はない。

スマートフォンを横向きに装着するため、横置き表示のゲームプレイに最適

 本製品の装着時と非装着時で、それぞれ30分間プレイしてみた。内訳は、10曲分のプレイ時間と、曲・ユニットの選択といった操作時間の合計だ。なお、ゲーム内の表示モードは「3D標準」で、室温は17度前後。

 結果は、本製品未装着時だと、ゲームプレイ前のCPUとバッテリーの温度は23度・19度で、プレイ後は33度・28度まで上昇した。本製品を装着すると、プレイ前は24度・20度だったのに対し、プレイ後は32度・24度となった。

 本製品を使ってもCPU温度は抑えられたようには見えないが、バッテリー温度の方は低く抑えられている。ファンによる冷却効果はもちろんのこと、本製品を装着することでスマートフォン背面に直接手や指が触れなくなる、というのも発熱を抑えられた要因かもしれない。

 ただ、数値に変化は見られたものの、体感での挙動の差は感じられなかったというのが正直なところ。もっと長時間プレイしたり室温を上げたりすることで、よりはっきり違いが現れる可能性はある。

グリップサイズは小さめで握りやすい

 ちなみに本製品を使ってデレステをプレイすると、普段より親指とディスプレイとの距離が離れるため、右手親指で画面左端付近をタップする時など、タップ位置によっては多少操作しづらくなる印象だ。ただ、グリップを握った時のホールド感は良く、スマートフォンを直接手で持ってプレイするよりはこちらの方が好み。操作範囲が画面下部に集中しているゲームは特に快適に遊べるだろう。

モバイルバッテリーとしても利用可能

 本製品が内蔵しているバッテリーは、スマートフォンなどの充電にも使える。バッテリー容量は2000mAhとモバイルバッテリーとして考えると少なめではあるが、ゲームに熱中しすぎてスマートフォンのバッテリーがなくなりそう、といった緊急時にも役立つ。バッテリーからの給電とファンの同時利用もOKだ。

本製品の充電用ポートは側面に配置され、MicroUSBケーブルも付属されている

 気温もスマートフォンの発熱に影響を与えると思うので、夏だけでなく、暖房の効いた室内でプレイすることが多い今の時期にも本製品はぴったりではないだろうか。グリップ、ファン、バッテリーに、スタンド機能も備えており、それでいて1980円はコストパフォーマンスが高い。スマホゲーマーならチェックしておきたい一品だ。

背面のスタンドを引っ張り出し、自立させることも可能
製品名販売元購入価格
スマクールサンコー1980円