本日の一品

パッと見は使途不明、実はケーブルに着せるジャケット「ケーブルキーパー」が面白い

ありそうで無かったケーブルマネジメントの小道具「ケーブルキーパー」

 30分ほど秋葉原のバックストリートを徘徊してみるとさまざまな興味をひくアイテムを容易に見つけることができる。とはいえ、実際に購入して使ってみると、ほとんど何の役にも立たたないような無駄なモノも多い。

 一方、秋葉原と距離的には近いが、回遊する人種がかなり違いそうな銀座には、意外と使えるスマホ周辺機器があることも多い。

 格安のアジア系商品を中心に、質より量で勝負する秋葉原のジャンクショップと、同じITガジェット系だが、欧米で企画されたコダワリのモノを少量だけ並べるの銀座のライフスタイル系ショップの差異がなかなか面白い。

カラフルで楽しいカラーリングだが、針金の一本筋が通っている

 今回、ご紹介する「ケーブルキーパー」は会議の前に偶然立ち寄った銀座の伊東屋で見つけた輸入モノだ。銀座で売るだけあって、この手の商品には珍しく、デザインも製造もカリフォルニアの商品だ。

 ケーブルキーパーの“スペック”を一言で表現するのはかなり難しいが、スマホやタブレットの充電・同期ケーブルの端から端までを、ジッパーで綴じて包んでしまうことのできる、カラフルな超長い布袋だ。ごく普通のケーブルの全長を全部ラッピングして、持ち運びやすく、破損から守り、そして人の物と自分の物を区別するアイデンティティも提供するものだ。

 ケーブルは本来の定形が無いため、持ち運び時にはクルクル丸めてコードベルトで固定したり、ケーブル自身の端っこでくくったりすることが多い。丸めたりくくったりしてカバンの中に適当に放り込んでいると、ケーブル自身に直接大きな負荷がかかる。そうして解けてしまったケーブルは、移動中に同梱された他の重量物などに押されるなど、予想外の余計な力を受けて痛んでしまうものだ。

 ケーブルキーパーはこれらの持ち運びにくさや、自然に解けてしまう問題、想定外の力によるダメージを事前に防いでくれるというのがウリだ。パッケージを開けると、ナイロンで作ったストローのようなケーブルキーパーが現れる。長さは約90cmで、その端から端までがジッパーで開閉できる形状なっている。

最近愛用の“変態プラグ付きのケーブル”をケーブルキーパーに収納して使うつもりだ
背骨の針金が折り畳んだ時の形状を守って、ずっとそのまま維持してくれる

 内部には自由に曲がる針金が、背骨のように端から端まで一本筋が通って入っている。筆者は最近愛用している、超フレキシブルなメタルケーブルiPhone/Android両用のスペシャル変態プラグが付いた、超フレキシブルなメタルケーブルをラッピングしてみた。

 ジッパーを綴じた時のケーブルキーパーは、内部にそこそこ余裕があるの。同じくらいの長さのケーブルなら、Androidスマホなどで使用するmicroUSBケーブルと、iOSのライトニングケーブルの両方を1本にまとめて、便利に携帯できる。

 入れたケーブルがどんなにふにゃふにゃでも、ケーブルキーパーの背骨になっている針金は、曲げれば曲がった状態で形状キープする。ケーブルを収納する時に、好きなようにケーブルを折り曲げていくだけで、自然とその形状で上手くまとまってくれる。

クルクル巻いて、こんなスタイルでも

 充電や同期で使用する場合も、収納していた形状から最小限にプラグ部分を引き出すだけで事が済んでしまう場合も多いだろう。使用後は、また適当に折り畳んで、全体を捻っておけば、鞄に収納して持ち運ぶ時もきわめて楽だ。

 針金は人の手が加わらない限り形状をキープするので、スマホスタンドにして利用したり、クルクル巻いて鞄の持ち手に巻きつけたり、自宅では壁面に取り付けたハンガーフックに引っ掛けたりすることも可能だ。

ますます奇妙な折り曲げ方だが……スマホスタンドにもなる。出張の新幹線で動画を観るときには便利そう

 筆者の購入した3フィートのケーブルキーパーはオレンジだが、他にブルーやパープル、グリーンやイエローなど10色くらいの中からお好みのカラーを選べる。職場などで他人のケーブルと区別したり、iPhone用/Android用などケーブルの区別にも使うことができそうだ。

 秋葉原でシンプルな充電ケーブルなら数本以上買えそうな高価なケーブルキーパーは、実用度45%、オシャレ度55%の“GINZA系”スマホ周辺プロダクトだ。コスパ命の人には無縁の長物だろう。

製品名販売元購入価格
Cable KeeperNEET Products1300円(税別)